被害者への支援を
おはようございます!
鶫視点に戻ります。
シリアスがこれからも続きます。
ですが、解決の為ですのでよろしくお願いします!
「……。」
目の前にはドワーフの女性と人族の女性とカンパニュラ夫人。
冷静に。冷静に。彼女達は被害者。怒りも悲しみも憎しみも全てこの人達の権利だ。怒りで屑達をボコボコにしてやりたいが、それは私がしちゃダメらしい。
何故ダメなのかな?私だったら出きるよ?実力で。無傷で。心配要らないよ?時間をくれるだけでいいよ?私ってばれたらダメなら覆面被ろうか?と真剣に聞いたがダメらしい。死刑じゃなく、私刑になってしまうから。屑と同じになりたいのですか?心底冷たい目で言われた。
ポトスもあんな目が出きるようになったのだと胸が震えたわ。ユーカリにお知らせしなくっちゃ。おとな…じゃないな宰相の階段上ったよとね!
「長い間、あなた方を助けることが出来ず捨て置いたこと申し訳ありませんでした。国の責任です。最強の種族であるドラゴンの番要請にたった一人で立ち向かうなど出きるはずがない。国で対処するべき事案でした。しかも、今まで確認すらせず…。ここは安全です。私達を信頼しろとは申しませんがどうか一時。体をお休め下さいませ。」
私とポトス、カンパニュラ夫人は頭を下げた。
そう。国の責任なのだ。自国の民が誘拐されたことを放置していたのだから。他国の王族にだ。国が全力を持って取り戻さなければならなかったのに…。
国同士の交流が増えればこう言った事案も増えるだろう。番はドラゴン族だけではない。獣人にもおり、魔族には半身がいる。
人族とドワーフ族、エルフ族にはそのどちらも無い。また、このドワーフと人族の一般人には太刀打ちできない種族ばかりだ。エルフ族はドラゴンにのみか?だからあの神の愛し子だったはずのエルフは悲惨な事になってしまった。
理解できないものを押し付けられた挙げ句、力での拉致監禁とは…。抵抗できないのも当たり前だ。
これは早急に制度を組まなければ。しかも、国境を超えて発動する強い法律にしなければならない。
二人は呆然としていたが何とか頷いてくれた。緊張の糸が切れたのだろう。私はセバスとリンドウに指示を出した。
「彼女の足は?」
「侍医に見せてみますが…。恐らく完治は難しいでしょう。教皇が教会の神官に見せた所…。筋をたたれた状態で治癒が掛けられて要るので無理だと。体は治って要るそうですから…。」
「屑が。」
「陛下。言葉遣いがなっておりませんわ。いかなる時も淑女てありませんと。鉄屑も集めれば材料になると聞いたことがございます。屑に失礼ですわ。あれらは再利用できないものですもの。」
夫人!ソウデスネ。屑も集めればリサイクルできるもんね!失礼しました。
「気を付けますわ。お師匠様。で?ポトス、ドワーフからは?」
「直ぐにでも資料を探ってトンネルを使って駆けつけるそうです。私達も彼女の家族を見つけるために現地にユッカとキキョウ兄上にもお願いして送りました。」
「そう。ならばそちらは待つしかないわね。」
「はい。」
ポトスは宰相として報告を受けた後最速で動いたようだ。だが、悔しさが後悔の色が消えない。消してはいけないのだ。私もだ。もっと早く動くべきだった…。
「ならばこちらで出来ることを考えなければなりませんね。陛下、彼女らをどう支援し、賠償するおつもりですか?」
「金では解決できまい。」
「恐らく。ドワーフの方はドワーフ国がするでしょう。ドワーフの方がこちらでの生活を望まれるのであれば、支援を考えねばなりません。が…一旦置いておいて、問題は人族の女性です。家族を愛し、愛した家族の誇り高い妻であり、母であろうとした方ですから…。家族の行く末が解った場合、どうなるか…ご想像が付くと思います。」
「…死を選ぶだろうな。」
「無理からぬ事かと。私自身もそうですし…長いこと沢山の淑女を育てて参りました…伴侶や子に先立たれた方も多い。ですが、その者達には実際に目の前に守るものがありました。子であったり、家であったりです。ですが…彼女には…」
カンパニュラ夫人もポトスも顔を横に振る。
「永い年月が経っていれば、家すら残って居ないかもしれないな…。生きてさえいればなど反吐がでる声かけだろうしな。」
「生き地獄でしたでしょうからね。」
「生きる意味は…家族は無理だが、生きる目的…は与えてやれるかもしれぬ。残酷かもしれぬがな。取り敢えずはドワーフ側とユッカ、キキョウを待つとしよう。」
二人は頷いた。
初投稿は6月でした。
ちょっとびっくりでした。初めの頃の話を読み返すとスッゴク読みにくかったり、行詰めすぎ!と突っ込みたい…。
でも、読みにくいのにも関わらず、折れずに付き合ってくださって嬉しいです。
今は少しは成長していると思いたい…。
すべての話を予約投稿致しました。
完結迄投稿済みです。安心してお読み下さいませ。