カタクリの国治め 2
おはようございます!
予告通り土曜日ですが、本編を投稿します!
ここからシリアスが始まります。
しばらくシリアスかと…すみません。
よろしくお願いします!
「お初にお目にかかります。竜王様。カルミア国より派遣されて参りました。王宮顧問をしております、スパティフィラム=フォン=カンパニュラと申します。宜しくお願いいたします。」
ユーカリは顔を青くしていて、プルプル震えている。どうしたのだ?何時もは堂々としているのに…。優しそうなご婦人では無いか。
「初めまして、カタクリと申す。ドラゴン国の竜王だ。宜しく頼む。」
「なんで…この人なんだよ。陛下は知り合いだったのか!?」
ユーカリが又もやぶつぶつと話している。こやつ以外に独り言が多いな。大丈夫か?カンパニュラ夫人は笑顔で教皇を見た。
「ユーカリどの?久方ぶりにございますね。教皇となられたとのこと。おめでとうございます。で?恩師である私に挨拶も無しですか??」
「お久しぶりにございます。カンパニュラ夫人。お元気そうで何よりです!お会いできて嬉しいです!」
声がデカイ!耳がー。僕はユーカリを睨む。すると、青かった顔が、何故か透明になったような…?
「その、大声は何でザマス!教皇となったのならば気品が備わっているだろうと希望を持って会うことを楽しみしていたですよ!もう一度でザマス!」
「ひっ!ザマスがでた!!」
ユーカリが僕の後ろに隠れる。全く口を挟めない…。ザマス夫人が怖すぎる!なんだこの圧力は…。
「言葉使いがなっていないザマス!子供の…しかも、竜王様の後ろに隠れるなど持っての他でザマス!出てくるでザマス!」
「ザマ…カンパニュラ夫人落ち着いてくれ…教皇も怯えているし、話し…」
僕は何とかことを治めようと試みるが…。
「貴方もでザマス!ユーカリより、王族の者達の番に対する処遇しかと、聞きました。何と嘆かわしい。己の伴侶を存在するだけの、愛でるだけの存在とするとは…。伴侶とは支え合うパートナーであって自分の都合の良い私有物ではございません。私はこのドラゴン国の番の認識を指導するために派遣されて参りました。そのための魔道具も授けられております。力で拒んでも問題ございません。押しとおる迄です!番を持つ王族だけでなくドラゴン国の貴族全員の指導を行うでザマス!」
「「あの…」」
「何でザマスか!」
「「いえ、何でもございません。ご指導宜しくお願いいたします。」」
ザマス夫人は美しいカテーシーを返してくれた。
それからのザマス夫人は凄かった。
指導によっては不敬にはなってはいけないからと早速王族の排斥の確認してきた。。
既に面会は終えており、竜王の書類での確認後ユーカリの承認があれば済みまで漕ぎ着けていた。
結果で言うと全滅。
王族は竜王のみを残して全て離脱させることが決まった。
書類での通達のはずが会いに行かなくてはならないと理由は解らないが言い張るため、皆で再度王族に会いに行くことになった。
一件目。
「また、来たのかー!ワシの番は渡さぬし、お前の言うこと…ふにゅん。」
妖精ガラスの光に照らされた最強と言われるドラゴンはミニとかげとなり、スパイダーシルクで編まれた虫網で捕らえられ、ミスリルで囲われた虫籠に入れられた。
『なっ何をする!ここから出さぬか!この様な非道な仕打ちをするなど、どういうつもりだ。おい!竜王説明せよ!私の番に近づくな!』
「…。」
僕は虫いや…無視するしかなかった。既に王族ではない者達と会話するわけにはいかなかったし、目の前の起こったことに付いていけなかったのだ…。ドラゴンがこのご婦人一人に抵抗も出来ず捕らえられたのだから…。
「初めまして。私は人族でカルミア国の顧問をしておりますカンパニュラと申します。お名前を教えていただけますか?」
「貴方は私が見えるの??私の事…私の名前…?聞いてくれる人誰も…わた…あーあーあーー。」
このドワーフの番さんは両親が名前を付けるために教会に行く前に連れ去られた様で名前がなかった。それからはずっと、このドラゴン以外は自分は見えないのだと思っていた様だ。何処かで違うと解っていながら…。ザマス夫人の顔は怖かった。ユーカリの手からは血が滴っていた。
彼女の事はすぐにカルミアに伝えられ、保護が決まった。彼女の家族は見つからないかもしれないがドワーフ国へ問い合わせしてくれるという。
僕に出きることは…このドラゴンを前竜王と同じ処遇にすること。指導云々では無いと判断した。何故なら乳児誘拐、監禁、強制婚姻、挙げればきりがなかったからだ…。吐き気がした。そしてそれを番として見てみぬ振りをしていた自分も…。
やっとザマス夫人のフルネームが出せたー。
カンパニュラは名字です。伯爵夫人です。
ご主人を早くに亡くし、子供が爵位を継げる年になるまで代理を努め、子供が当主となった後は貴族の家庭教師をして、生計を助けていました。
マナーの講師ですが、働く事に男女、父母等関係ないとずっと体現してきた方です。
貴族とは貴婦人とは民を守り国に遣えること。
これを教えられて来たカンパニュラ夫人の教え子達はかなり優秀で…現在のカルミア国の中枢で働くほとんどがカンパニュラ夫人の教え子かその子供達です。
事実上裏ボスと言っても過言ではありません。
これからはドラゴン国もそうなる…
実は作者にとってジーク以来のおしです。
バレてたかな?