閑話 萩の修行 6
連続投稿2話目です!
月曜日からは第3章が始まります!
よろしくお願いします!
アカメはふと目が醒めた。
何故か。頬に当たる風。森林の緑深い匂いを感じたからだ。
眩しさに目が霞むが…視界が段々ハッキリしてくる。そこは…やっぱり森であった。
ガバッと起き上がる。何故だ。俺は自室で謹慎していたはず。
「あー起きた?おはよう!アカメ!」
ポヨンポヨンと音が出そうな動きをしながら話しかけるスライムが…
「ハギ殿?」
「うん!お、は、よ、う、アカメ?」
「おはようございます。」
挨拶は大事だ。ハギはつぐみやセバスからそう教わっているのだ。例え拉致した相手だとしても…。
「おはようございます。アカメ殿。お久しぶりと言った方がいいかな?」
次に現れたのは銀狐のカンナだ。
「ああ。その節は迷惑をかけたな。あんな勝負を申し込んでしまいすまなかった。俺にはそんな資格すら無かったのに…。」
「構いませんよ。貴方は焦っていたのでしょう?誰かにぶつけなければ壊れて仕舞いそうだったのでは?気にしていません。私も貴方と戦ってみたかったのですから。まぁ、出来れば万全な貴方と戦ってみたかったですがね。」
「…。俺は。最低だ。ぐふっ!」
スライムボディの突進だ!
「暗い!後ろ向きダメ!アカメは修行の鬼のメンバーなんだから!常に挑むの!」
カンナはハギを優しく撫でる。
「そうだね。ハギ。アカメが後ろ向きになったらこれからも遠慮なく突進してあげて?」
「うん!」
カンナさん?ハギの突進は修行の結果、とても重い攻撃なのですよ?アカメさん悶絶していますよ?
「アカメ。君を迎えに来たんだ。君は自分を見失い、とてもキツそうだ。確かに自分を見つめ返す為の謹慎も大事だよ?でも、君は何故自分を見つめ返さなくてはならないのか解って謹慎しているのかい?」
「それは…カリンや王太后様、皆に迷惑をかけて暴走したから…。君にも…。」
「そうだね。では何で暴走したの?」
「…っ。それは、俺が弱いから…。俺がカリンの考えを受け入れられなくて、何処にも、誰の処にも行って欲しく無かったから。止めようとお願いしたけど…一番はお前だ。と言われただけだった。俺は一番じゃなくて…。」
「「唯一になりたかった?」」
「うっ…。くっ…。」
ハギさん、カリンさん答えを君達が言っちゃダメじゃん。アカメに答えを探させないと…。
マジ!で、自分探しをしてあげるつもりなのね?
アカメ。泣いてる。泣けるようにしてあげたなら大丈夫かな。
もう、君達はそれでいいよ。
「どうすれば良かったのか。僕達と一緒に考えよう!一緒に行こう!僕達と強くなる修行に!」
「そうだ!ハギは凄いんだぞ!色んな事を知っているんだ。聞いたことの無い訓練方法とかな。1人では見つからない事も皆で考えれば見つかる!昨日よりも強い自分に会えるんだ!」
アカメは顔を上げる。
「俺はなれるか?これからでも強く。」
二人は強く頷いた。
アカメの目に炎が灯った。
ハギ、カンナ、アカメで組む。
パーティ修行の鬼!の誕生であった。
作者の個人的なことですが…歯がめちゃんこしみるんです…。
冷たいものや熱いものまで…激痛ッス
歯医者へ予約済みです。