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他のウロコ衆も、死んだ者以外は、いつの間にか姿が無い。
優は残された尾を捨て、トワの側へ戻ろうとした。
突然。
やや離れた何もない空間から、女が現れた。
華やかな踊りの衣装を着ている。
肩の辺りまでの金髪。
肌は白く、顔にはそばかすが点々とある。
眼鏡をかけていた。
ターシャである。
しっかりとした足取りで、こちらへ向かってくる。
「二度目の異常なエネルギー干渉を検知しました」
ターシャが言った。
「これ以上は見過ごせません。『時間管理局』規定に則り、対象を排除します!」
ターシャが語調を強めた。
「コンバットモード発動!」
左手首の帯を右手で操作する。
ぴぴぴっと、かん高い音が鳴った。
ターシャの全身が一瞬、銀色に光り輝く。
光が収まると、踊りの衣装が美しく整った肢体にぴっちりと合った、継ぎ目の無い薄い銀色の装束へと変化していた。
頭には同じく銀色の丸い兜のようなものを被っている。
ターシャが走りだした。
速い。




