表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
86/147

86

 将軍家も態度を変えるに違いない。


 唯一、蛇姫の行方だけが気がかりではあった。


 刀を抜き、迫ってくるウロコ衆を見て、優は唇を噛んだ。


 何という運の無さか。


 ようやく虎造たちとカーミラたちの戦いから逃れたと思った矢先、現れたのがウロコ衆とは。


 無法丸と縫が自分たちを捜しているかもしれないと、この場を動かずに居たのが裏目に出た。


 トワはウロコ衆に捕らわれ、自分は殺されるだろう。


(俺にはトワを守る力はないのか)


 必死にトワを背中に庇いながら、優は己の情けなさに涙をこぼした。


 無法丸や縫のように力があれば。


 虎造やお龍のように力があれば。


(トワを俺の手で守れるのに)


 いつの間にか、トワが優の前に立っていた。


 トワの細い指が優の顔に伸び、涙を拭う。


「優」


 トワが言った。


 トワの背後に惨尾が迫っていた。


 優の後ろにはウロコ衆たちが近づいて来る。


 もうすぐ、優は忍びたちに斬り殺されるだろう。


 優とトワは見つめ合った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ