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星繋ぎ  作者: もんじろう
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「わらわに勝てると思うてか!!」


 カーミラが両手のひらをかざし、大量の血管触手を吐き出した。


 龍虎の左手が疾った。


 全てのカーミラの触手が半ばほどで、一瞬で切断される。


「な!?」


 驚愕するカーミラの両肩を肉薄した龍虎の両手が掴む。


 そのまま、カーミラの身体は後方へと押し込まれた。


 二人は猛烈な勢いで、林の中に姿を消した。


 その場に残された優とトワは、呆然とそれを見送る。


「あ」


 優が声を出した。


 蛇姫の姿も消えていると気づいたのだ。




 龍虎が後ろを振り返った。


 優とトワから離れ、二人の姿は見えない。


 少年たちを戦いに巻き込まないための配慮であった。


「薄汚い手で、わらわに触れるでない!!」


 カーミラが叫ぶと同時に、黒いドレスを引き裂き、全身から触手が飛び出した。


 大量の触手は龍虎の身体へ絡みつき、カーミラから引き剥がした。


 そこから、強烈に締めあげる。


 龍虎の頭以外は触手に巻きつかれた状態となった。

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