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星繋ぎ  作者: もんじろう
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8

 爬虫類特有の瞳が、ぎろりと男をにらんだ。


「やめておけ」


 男が言った。


「お前たちの非道は気にくわないが、今なら見逃してやる。さっさと消えろ」


 男が壱尾をにらみ返す。


「ぐはは」


 壱尾が笑った。


「笑わせるな。手下を倒したぐらいで、いい気になるなよ。今のお前の太刀筋なら、我ら三兄弟の厚いウロコには通用せぬわ」


「そうか」


 男が言った。


「忠告はしたからな」


 男が言い終わると同時に、壱尾が跳んだ。


 ずらりと並んだぎざぎざの鋭い牙をむいて、男の首筋に噛みつこうとする。


 男は無造作に刀を振りかぶると、息を吸った。


 それも束の間。


 息を吐き出しながら振るった黒鞘の刀が、壱尾の頭に真上から打ち込まれた。


 ものすごい衝撃音と共に壱尾の頭がひしゃげ、完全に破壊される。


 壱尾が男の足元に倒れ、動かなくなった。


「「兄者!」」


 弐尾と惨尾が同時に叫ぶ。


 が、兄の元には駆けつけられない。


 今、男に近づけば兄と同じ死の運命をたどることになる。

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