表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
76/147

76

 二人の眼が合い、抱き合う。


 お互いの首筋に噛みついた。


 二人の血液が循環する。


「何をしておるのじゃ、見苦しい! これだから、人間どもは…ああ、醜い!」


 カーミラが言った。


 蔑みの視線を二人に向け「殺せ!」と下僕に命じた。


 ケルベロスと蛇姫が二人に近づく。


 虎造とお龍が使っていた洞窟から、ひとつの影が走りだしたのは、そのときだった。


 最初の影の後を慌てて、もうひとつの影が追う。


 トワと優である。


 トワが優の手を払い、突然、洞窟の外へと飛びだしたのだった。


 トワは倒れている二人へと駆け寄った。


 二人の側に座り、お龍の頬に右手で触れる。


「待て!!」


 カーミラが慌てた。


 ケルベロスと蛇姫を制止する。


 ケルベロスは残っている頭で飼い主を見つめ、蛇姫は操り人形の如く、ぴたりと動きを止めた。


 虎造とお龍とは違い、蛇姫は何の感情も持たず、ただカーミラの命令を実行するだけの傀儡(くぐつ)と化していた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ