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星繋ぎ  作者: もんじろう
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「ほう、珍しい人間じゃな。わらわの下僕に加えてやろう」




 木々がまばらに立つ荒れ地に入口を開けた洞窟。


 入口付近で外を向き、どっしりと腰を下ろした大柄な男。


 虎造である。


 油断なく、辺りに眼を配る。


 虎造の背後、洞窟の半ば程の場所に、抱き合って座る優とトワの姿があった。


 二人の表情は不安げだ。


「そんなに怯えんなって」


 少年たちのすぐ側に座った女が声をかけた。


 縫の糸で宙吊りだった二人を拐った女、お龍である。


「あたしたちは、お前らをどうこうしようってんじゃねぇ」


 少年たちを見つめるお龍の顔は優しかった。


「お前たちを狙ってるカーミラって女に用があるだけさ」


 カーミラの名を聞き、少年たちはびくりと震えた。


 ついこの前、襲われた記憶も生々しい。


 しかも今や、頼りにしていた無法丸と縫も側には居ないのだ。


(俺がトワを守らないと…)


 優は唇を噛みしめ、細く弱々しいトワの身体をいっそう強く抱き寄せた。

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