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「普通です、普通。お師匠様がエロすぎるのです」とターシャ。
「エロ?」
「話が進まないので、もういいです」
「ええ!? して良いのですか!?」
「違います!!」
ターシャが怒った。
二人は佇まいを正して、お互いに正座で向き合った。
「一年前、お師匠様に初めてお逢いしたときに私が説明した話を覚えてますか?」
「ターシャが『未来』から来たという話ですか? 何かを調べるために来たと言っていたような」
男が小首を傾げた。
「そうです! 私は『未来』から、ここに来ました。この時代に確認された異常なエネルギー反応を調査するためです」
「ううむ」
男の両眼が細まる。
「ターシャの話は所々、全く分からないのですよ」
「そうですね」
ターシャが頷く。
「私が言うことを全て理解するのは、お師匠様には難しいと思います。でも、今までお優しさに甘えて、お世話になってきたので…最後にどうしても説明しておきたいんです。とりあえず、聞いていてもらえますか?」