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星繋ぎ  作者: もんじろう
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40

 男から、やや離れたところで正座し、その様子を見つめ、魅入られたようになっている女が居た。


 肩の辺りまでの金髪は陽の光を浴びて、きらきらと輝く。


 肌の色は白く、顔にはそばかすが点々とあった。


 二十代前半と思われる。


 が、何やらあどけなさを残していて愛嬌(あいきょう)がある。


 大きめの瞳は濃い青色で、日の本の人間とは思えない。


 眼鏡をかけていた。


 舞っている男と同じく、踊り用の衣装に身を包んでいる。


 男の踊りが終わった。


 素晴らしく美しい、人の心を震わせる舞いだった。


 男はゆったりとした動きで女の前へと移動し、正座した。


「お師匠様」


 女が言った。


「とても素敵な舞いでした」


 両手を胸の前で合わせて握る。


 その手を軽く左右に振った。


 両眼が感動で輝いている。


「ありがとう、ターシャ」


 男が言った。


 落ち着いた優しげな声。


「感動しましたか?」と男。


「はい!」


 ターシャが頷く。


「私に心を開きましたか?」


 男が、にこりと笑った。

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