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星繋ぎ  作者: もんじろう
34/147

34

 再び、ケルベロスの背へと飛び乗る。


 カーミラが両手のひらを前に出す。


 血管の触手が手のひらから無数に飛び出し、うねうねとのたくった。


 触手が束なり重なり合って、二本の大きく鋭い刃へと姿を変える。


「はっ!」


 カーミラが気合いと共に刃を振るうと銀色の糸が切断され、前方が開けた。


 ケルベロスが前進する。


 カーミラが斬り、ケルベロスが走る。


 この繰り返しが、どんどんと早まり、再び追跡が始まった。




「来るぞ」


 無法丸が言った。


 緊張の面持ち。


「あたしの糸をこんなに早く抜けるとはね」


 縫が両肩をすくめる。


 無法丸が足を止めた。


 トワを地に下ろす。


 優も止まった。


 はあはあと肩で息をしている。


 縫も止まった。


「やんの?」と縫。


「ああ、やる」と無法丸。


 無法丸が背後を向き、黒鞘の刀を構える。


 優とトワを背中で庇う位置だ。


 縫は構えるでもなく、ゆらゆらと揺れている。


 森の木々を抜け、四人の前に追跡者が姿を現した。

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