表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
3/147

3

 その太い枝のひとつに、小柄で艶やかな肉体をしどけなく寝そべらせる若い女が一人。


 歳は二十代そこそこか。


 ゆったりとした着物をだらしなく着崩している。


 髪は夜の闇と同じ漆黒で髪型は、おかっぱ。


 艶っぽい顔立ち。


 寝そべったままの女の切れ長の眼が、こちらに走ってくる少年二人に向けられた。


 月明かりで、ぼんやりとして見える。


「何だい、子供かい?」


 そう言って、眼を細めた。


「あら。余計なのが、くっついてるね」


 少年二人の後方から追いすがる複数の影。


 十人、居る。


 皆、忍び装束に身を包んでいた。


 速い。


 相当に訓練された動き。


 少年たちは、あっという間に囲まれ進めなくなった。


「もう諦めろ! どうせ、逃げられぬぞ!」


 少年二人の前に立つ忍びが言った。


 男の声だ。


「おやおや」


 騒動からは、やや離れた位置に居る樹上の女は呟いた。


「これは、ややこしそう。関わらないのが良いね」


 そう言って、両手で頬杖をつく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ