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星繋ぎ  作者: もんじろう
24/147

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 肌の色が雪のように白く、大きな双眸は血の赤。


 整った美しい顔。


 腰まである豪奢な髪の毛は金色に輝いている。


 日の本の出身には見えない。


「わらわの下僕たちを倒すとは」


 女が口を開いた。


 女の二本の犬歯も、先ほどの十人と同じく異常に長い。


「生意気な奴らめ」


 女が続けた。


 女の赤い瞳ににらまれた瞬間、さすがの虎造とお龍も、ぶるっと震えた。


「こいつは…」


 虎造が言った。


「半端ねぇな」


 じっとりと全身に冷や汗が出た。


 虎造の本能が、最大級の危険を告げていた。


「龍っ!!」


 虎造が大声で呼んだ。


「逃げろっ!!」


「虎っ!?」


 お龍が戸惑った。


 虎造を置き去りにするなど、本来はあり得ない。


 それを百も承知で虎造は言っているのだ。


 それほど、この新手の女は危険だ。


 お龍にも、それは分かった。


 虎造の自分を見つめる真剣な眼。


(一度決めたら、聞きゃあしねぇ)


 お龍は思った。


 両眼を閉じる。


 それも束の間。


 かっと開いた。

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