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星繋ぎ  作者: もんじろう
20/147

20

 二人の打撃は強烈である。


 慣れっこのケンカ沙汰なら、相手はもう立ち上がってはこない。


 ところが。


 ふらふらと十人は身を起こした。


 牙をむき、再び(うな)る。


「虎っ!?」


 お龍が虎造を見て言った。


 さすがに青ざめている。


 虎造が右拳を握り、左の手のひらに当てた。


 ぱんぱんっと二回、鳴らす。


「龍っ! 腹をくくれっ! 本気でやるぞ!!」


 虎造が吼えた。


「あいよ!」


 答えたお龍に笑顔が戻る。


 お龍が懐中からドスを取り出し、鞘を抜いた。


 油断なく構える。


 十人の男女が二人に襲いかかった。


 振りかぶった虎造のごつい右拳が敵の顔面に叩きこまれる。


 相手が前に出る力も加わって、完全に頭が潰れた。


 今度は左の拳。


 二人目も倒れた。


 三人目は虎造の上から飛びかかってくる。


 虎造が右拳を下から天に突き上げる如く打ち抜いた。


 拳は正確に空中に居る男のあごに当たり破壊した。


 男が弾き飛ばされる。


 左右から襲いかかる残りの二人の頭を振り回した虎造の両の拳が、同時に叩き潰す。


 お龍のドスが、きらめいた。


 槍のように突き出される五人の爪をかわし、その十本の手首を瞬く間に斬り落とす。


 その後は全員の首筋を掻き斬り、黙らせた。


 虎造とお龍以外に動いている者は居なくなった。


「虎、何だい、こいつらは?」


 お龍が言った。

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