表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
18/147

18

「早く宿に入ろうぜ」


 お龍が続けた。


「おう」と虎造が答える。


 二人が宿を吟味(ぎんみ)しようとしたところで。


「おい」


 まず、異変に気づいたのは虎造だった。


「妙だぞ」


 ついさっきまで天気は良く、夜空に浮かぶ星がはっきりと見えたというのに、突然、発生した霧があっという間に辺りを覆い尽くしていた。


「こいつはいったい?」


 お龍が言った。


 周りを見回すが、すでに近くに立つ虎造しか見えないほどの濃霧だ。


「気をつけろ!」


 虎造が声を張った。


「何か来るぞ!」


 霧の向こうに、うっすらと人影が見えた。


「こっちもだぜ!」


 背後を振り向き、お龍が言った。


 二人は何者かに挟まれていた。


 霧の中から、影がゆっくりと二人に向かってくる。


 そして、その姿を現した。


 人だった。


 前方に五人、後ろに五人。


 男が八人、女が二人。


 しかし。


「こいつら様子がおかしいぞ!」


 虎造が言った。


 その男女たちは皆、死人のように肌色が悪かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ