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星繋ぎ  作者: もんじろう
142/147

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 無法丸が大きく息を吸った。


 体内で気を練る。


 この刀を使えるのは、この一度きり。


(必ず仕留める)


 無法丸がカーミラへと跳んだ。


 両手で刀を大上段に振り上げる。


「うおおおおおおっ!!」


 咆哮と共に一気に振り下ろした。


 練気が両腕を伝わり、陽の光を放つ刀身へと注入される。


 まぶしい刃がカーミラの頭から股下までを真っ二つに両断した。


「あり得ぬーーーーっ!!」


 カーミラの断末魔が響き渡る。


 あっという間にその肉体が土くれに変化し、崩れ去った。


 何百年も生きた不死の怪物、呪われし一族の一人、カーミラは死んだ。


 無法丸は手の中の刀が、徐々に消えていくのを感じた。


 投げ捨てた黒鞘も鎖も、全てが消えていく。


「終わったな」


 無法丸が言った。


「日向、お前の刀、役に立ったぜ」




 トワと似た姿をもつ人々が無法丸たちを囲んだ。


 やや年長と思われる女が、前へと進み出た。


「ありがとう、違う星の方よ」


 女が頭を下げた。

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