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星繋ぎ  作者: もんじろう
127/147

127

「その顔に」


 虎造が言った。


「このげんこつをぶち込んでやる」


 虎造が右の拳を突き出して見せた。


 カーミラが両手のひらを龍虎に向ける。


 一斉に血管触手が飛び出す。


「おおおおおおおっ!!」


 雄叫びと共に龍虎が大量の触手の中へと突っ込んだ。


 左手の手刀が一瞬で、全ての触手を半ば程で切断する。


 龍虎が右拳を後方へと引き絞った。


 切断された触手が束なり合い、鋭い刃先を持つ四つの鞭に変化する。


 鞭が龍虎を襲う。


 しかし、龍虎の左手が次々と鞭の刃を迎え撃ち、弾き返す。


 カーミラのドレスを引き裂き、その美しく豊満な肉体から無数の血管触手が飛び出した。


 大量の触手は大波の如く、龍虎の眼前へと殺到した。


「くらいやがれっ!!」


 咆哮と共に龍虎の右拳が放たれる。


 渾身の一撃は触手の壁を突き破り、カーミラの顔面へと正面から叩き込まれた。


 カーミラの顔の骨が粉砕される。


 カーミラは仰け反り、後方へと吹き飛ばされた。


 が。

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