表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
114/147

114

 だが、十日目の夜。


 人通りの無い夜の野道で、ついに行く手を阻まれた。


「大剣豪」美剣と楽法、そして太刀持ちの刀吉にである。


 別の道で先回りされたか。


「無法丸とやら!」


 美剣が呼ばわった。


 無法丸の名は楽法から聞いたのだろう。


 その楽法は右手に包帯を巻き、副え木を当てている。


「この美剣と正々堂々と剣で勝負せよ! お前だけが、わしを楽しませてくれそうだ!」


 美剣が前へと出た。


 仁王立ちで両腕を胸の前で組んでいる。


「逃げる?」


 縫が無法丸に訊いた。


「いや」


 無法丸が首を横に振る。


「今、背を見せたら確実に斬られる」


「やんの?」と縫。


「ああ、やる」と無法丸。


 ここで縫に耳打ちした。


「縫、俺が美剣と戦い始めたら、二人を連れて逃げろ」


 縫が無法丸を見つめた。


「死ぬ気じゃないだろうね?」


 縫が訊く。


「死ぬ気でやって勝てるかどうかだな」


 無法丸が答える。


「優とトワを頼む」


 縫は答えない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ