表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星繋ぎ  作者: もんじろう
110/147

110

 自分の心の穴については考えなかった。


 どうすれば良いのか分からず、それに向き合うのも何やら恐ろしかったからだ。


 二年が過ぎた。


 事件が起こった。


 日向が己の技量を越えた魔剣を打ったのだ。


 早く心の穴を埋めたいという焦りからの無謀な賭けであった。


 日向は無法丸への想いと自らの名を現す魔力を込めた刀を残して、命を落とした。


 無法丸は独りに戻った。


 旅に出ると、いくつもの争いの中で無法丸は日向の刀を振るった。


 しかし日向が未熟な技量で打った刀は鞘から抜けば、その一度で消えてしまう。


 日向との繋がりが全て無くなるようで、無法丸は刀が抜けなかった。


 無法丸は己の流儀に従って、旅の先々で人々を助けた。


 善人の義憤や信念と共に戦い、悪人の身勝手な野望、非道を叩き潰した。


 しかし、そこに無法丸自身の夢や願望は無かった。


 いつも他人の何かに寄り添い生きていた。


 だから心の穴は埋まらないのだろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ