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星繋ぎ  作者: もんじろう
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 天才的な剣術の技が、どんな窮地からも無法丸を救った。


 数多の戦いが無法丸を歴戦の勇士へと成長させた。


 十年が過ぎた。


 心の穴は依然として存在していた。


 ずっと無視していたが、穴は時に激しく痛み、血を流しているように感じた。


 そんなときはただただ耐え、痛みが治まるのを待った。


 剣の腕前で金を稼ぎつつ旅する途中で、無法丸は一人の女と出逢った。


 魔力を帯びた刀を打つ、魔剣鍛冶の日向である。


 日向も孤児だった。


 二人は出逢ってすぐに急速に惹かれ合った。


 二人が愛し合うのに、そう時間はかからなかった。


 二人は鍛冶場と併設された小屋で共に暮らし始めた。


 無法丸は剣術で稼ぎ、日向は納得がいく魔剣の完成を模索しながら普通の刀剣も打ち、それを売って日々を過ごした。


 二人は共に心の穴を感じ、日向は自らが魔剣を完成させれば、それが埋まるのではないかと考えていた。


 無法丸は、そうなれば良いと思った。


 そして、日向の側に居ると決めた。

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