3/4
転生
どこかで見たことある風景。
何年前のものだろう。
記憶はあるが言葉が出ない。
周りの大人に伝わらない。
子どもの頃の俺か?
本人そのものだったら学習がなく記憶にないはず。
子どもの自分に俺が憑いているのか。
だからといって操り人形のように動かす訳にもいかない。
いや、むしろ動かせないだろう。
過去の俺を弄ったら、のちの俺は俺でなくなる。
自分で自分を守っていくことになる。
分岐点に差し掛かったら選択肢を与えよう。
選択するのは本人。
今までの俺と異なる道になるかも知れないがそれも人生。
失敗したら・・・。
いや、これは考えまい。
今までの俺が口出すほどでもない。
だが、もし・・・。
輪廻転生するならば別の道への経験も有りかな。
茨の道だが見守ってやろう。
一緒に涙を飲もう。
どんなに考えても俺は俺の一生だからな。
頑張れよ新生の俺。




