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勇者になった私が取った行動。  作者: かずとん。
―仮想世界でがんばります!―
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scene2『モンスター討伐します!』

ログインしてから20分、掲示板に貼り出されているクエストをずっと見つめている2人。周りはどんどん張り紙を取っていくが……


「はぁ、どれも難しそうだよなっちゃぁん。」


「気持ちはわかるけど早く選ばないと時間は過ぎるよ?テスト勉強するんでしょー?」


「それはそうだけどさぁ……」


貼り出されているクエストは主に討伐。ランクも高くて、とてもじゃないけど今の装備では勝てない。ナツナはある程度色んなグループに潜って密かに集めた素材で強化してたりするが、私は標準に+値が振られているだけ。


「非常に困ったよ、なっちゃぁん(涙)」


「んあー、はいはい。じゃあ無理に難しいクエストを張り出した掲示板じゃなくてあっちに有る初級掲示板いこうよ」


「やだよ初級とか、バカにされるし、ぷんすか。」


私はぷいっとそっぽを向く、ナツナは呆れながら


「グダグダ言わないでほら、歩く歩く!」


首根っこを引っ張られ、ズサーっと連れてかれる。初級掲示板にも沢山張り出されていた、その中に


「ん?あ、これなんてどう?『お花を採取』するクエストだよ、簡単だしさ」


「んー、報酬は少ないけど贅沢は言えないしそれにしよっ」


ナツナはその張り紙を剥がしてカウンターへ、すぐに受理されて戻ってきた。


「フィールドは『グリーン高原(ガーデン)』だね、強いモンスターもいないし大丈夫でしょ」


「じゃあ早く転送装置(エクスポート)に入ろう!」


私とナツナは転送装置(エクスポート)に入る、カウンターの受付嬢が手を振りながら


「行ってらっしゃい!」


と、かけてくれたので私も


「いってきま――」


間に合わなかった……なんでよ、途切れたらブサイクじゃん……

光に包まれてから数秒、目的地につくと光から開放された。


「あは、あはは……」


ナツナ以外いないフィールドに手を振っていた。ほらブサイク………ビュッと吹く風、それに当たるとファサファサ揺れる木々や草花。


「グリーン高原(ガーデン)!!空気が気持ちいいね」


「うん、さすがはオンライン1綺麗なフィールドだよ」


このゲームは人間の全神経を支配される、所謂現実と同じだ。怪我をすれば痛い、暑さ、寒さ、空腹、病気。リアルと同じ体験ができる、しかし、死については本当に死んだりはしないが復活をすると何かしらアイテム、またはサゼット【ネット内通貨】が減ったり、消えたりする。


「さぁて、何のお花を探すの?」


「えーと、ちょっと待ってね。」


ナツナは何もない場所を指で下にスライドすると、モニターが現れる。ゲームでいうステータスや、アイテム、現在地等を閲覧できる。


「ポアロの花を5つだね。このフィールドの西側だから歩いて20分かな」


「ポアロの花かぁ、確か回復素材の1つだよね?でもあれって簡単に見つかるのかな」


ポアロの花もランダムに出現する、このフィールドの何処にあるかは実際には探さないとわからない。ちなみに、なぜ西側にあるとわかったのは一度そこで見つけたことがあるとナツナが言っていた。


「じゃあいこうよ、レッツらゴー!」


私は先に歩き出すと、後ろからついて来るナツナ。歩いている途中、攻撃をしてこないモンスターが草を食べているのを見つける。


「あ!なっちゃん見て見て!リュピがいる可愛いなぁ!」


「ホントだねぇ、ってこら、お花を探すんじゃないのかアンタは!」


私はリュピを捕まえる、リュピとは見た目はウサギのモンスター。私はモフモフする。


「あー、ちょー可愛いぃ、連れて帰ろうかなぁ」


「まさかユキ、リュピをサポートパートナーにする気?」


サポートパートナーとは、そのモンスターが持つスキルをプレイヤーに直接付与することができる事を指す。お助けキャラクターみたいな感じだ。


「こんな可愛いSPなら歓迎だよぉ///」


「だ、ダメだ聞いちゃいないよこの子。それより早くしないとダメだってば、リュピはまた今度っ!」


「えぇー、わかったよぅ……またねリュピ」


ユキカはリュピを開放する、リュピはこちらをチラチラ見ながら去っていった。


「ごめんごめん、さぁ行こう」


途中話をしながら、お昼を食べながら西側を目指すこと30分が経った。


「到着!さて、探すよー。」


ユキカは周りを見渡す、本当に草や花ばかり。


「うげぇ、こんなの砂漠の中から砂を探すような物じゃん……」


「それなら直ぐに見つかるでしょーに、ダイヤでしょ普通。ウダウダ言わずに探す!ほら!」


ナツナは私の背中をパンっと叩く、反動で前へ転ぶ。


「い、痛ァい!ひどいよ!!」


「あ、ごめん(笑)」


私は立ち上がろうとした時に地面に着いた手を除けるとそこには


「あ、あった!!ポアロの花一個目!!」


「わお、よかった、ならひとつゲットだね!じゃあ続けて探すよ」


しばらくフィールドを散策しながら探すこと1時間、ようやくラスト一本となったが


「はぁぁー疲れだァァァ、私もう動けなぃ」


「ちょっとちょっと、がんばってよー、暗くなり始めたんだから。」


リアル時間と同期しているから実際と同じ。いくら強敵モンスターがいないとは言え、時間帯では出現するモンスターも変わる。


「見つからないよ!………あ、見て見てあそこ!」


崖がある近くに一本生えていた、取りに行けないことはない。


「あそこなら取れる、私が行くよ」


「いやいや、私が行くから待っててね!」


「あ、ちょっと!!あーもう!いきなり行動力高くならないでよ!」


ユキカは走って崖の裏側から登って、ナツナから見える位置に立つ。ユキは花を手に取りアイテムボックスに転送した。


「よし!コンプリートしたよぉ!!」


私は手をブンブンナツナに振る。


「あ、あははー、わかったから降りてこーいって聞こえ………!?ユキぃっ!!後ろっ!!」


ユキカは『え?』と言われた通り後ろを振り向くと、その瞬間、何かに殴られて空中に浮いて崖から落ちる。


「ユキィィ!!!!」


ナツナは走る、ジャンプしてなんとかユキをキャッチする。コロコロ転げながらも止まる。


「くっ!いたた、な、なにあれ」


「時間からするに、このフィールドにたまに現れる『ユグドラシル』だよ。とにかく逃げないと殺られるよ」


「グォォォォォオ!!!!」


花を守るドラゴン、ユグドラシル。残念ながら勝てるレベルではない、とにかく走ってみるが直ぐに追いつかれる。


「こうなったら、ユキだけでも先に!はぁぁぁぁぁ!」


ナツナは大剣を振って斬撃を飛ばす、ダメージは与えられているが怯まない。


「私も戦う!なっちゃん一人とかダメだよ!!魔法!ホーミング!」


ユキカは剣士魔術師という、唯一特別な役職を手にしていたが、モンスターは怯むことはない。


「純粋にパワーが足りてない!――きゃぁぁ!!?」


「なっちゃん!!?」


ナツナはユグドラシルに突き飛ばされる、ユグドラシルはナツナを仕留めにかかる。


「なっちゃんは、なっちゃんはやらせないんだから!!」


ユキカがまた魔法を唱えようとすると、ユグドラシルの尻尾がユキを襲おうとおお振りでこちらに振ってくる。


「ユキカぁぁぁぁぁぁあ!!!」


私は目を瞑った、まだまだ未熟者な私が足を引っ張ったからこんなことに………あれ?いつまで経っても吹き飛ばされたり、痛みがない?ゆっくり目を開けると――


「りゅぅぅぅぅ!!!」


「リュピ!?!?」


あの小さなウサギモンスターが、巨大な尻尾をバリアでユキカから守っていた。ユグドラシルは直ぐにそのことに気づき、ウサギを狙うが素早い動きに捕らえられない。するとリュピはゆっくりの肩に乗り、リュピは赤いオーラを放つ。赤い光に包まれたユキカ


「なんだろ、凄く力が漲ってくるよなっちゃぁん!!」


大剣を杖にナツナは立ち上がる。起きている状況を直ぐに把握した


「あのリュピ、普通のリュピとは違う。白じゃなくて、薄い紅色のリュピって……まさかあのリュピのスキルは『特殊変換資質(スキル・チェンジ)』!?」


「今ならやれるよ!いくよリュピ!!」


「りゅぅぅぅぅ!」


ユキカはユグドラシルに向かって走る、普通じゃない高速移動。ユグドラシルは魔法陣を展開して斬撃を出してくるが、ユキカの片手剣で弾かれて


「止め!!!はぁぁぁぁぁ!ヘッドハンティング!」


ユキカはジャンプしてユグドラシルの頭上へ


「ぎゅぉぉぉぉお!!!!」


ユキカは片手剣を真下に向けて急降下して、脳天に突き刺した。一瞬の静寂の後にユグドラシルは光に飲まれ、弾けて消滅した。


「か、勝った、勝ったよなっちゃぁん!!」


「りゅぅぅぅぅ!りゅぅぅぅぅ!」


「あの強敵モンスターを倒しただなんて……」


ユグドラシルを倒した報酬がモニターに表示された


「やったやった!!リュピありがとう!!」


リュピをギュッと抱きしめてぴょんぴょん飛び跳ねる。ナツナはそれを見ながら大剣を背中にある鞘に収めた


「はぁ、まさかウサギに助けられるだなんてね。でも、よかったよ、どうなるかと思ったけどね」


ナツナはユキカとリュピの場所に歩きながら、そう呟いた。


そしてフィールドから紹介所に戻ってきた、ユキカはリュピをサポートパートナーに登録をした。


「これでリュピと一緒だね!」


「まぁユキがそれで満足したのならいいわ。それより早くログアウトして勉強しないと。」


「現実にも強敵が………なっちゃぁぁん(涙)」


「あーもう一々抱きつかないでって!手伝うから、ほら早くログアウト…………あれ?」


「どうかしたの??あ、まさかなっちゃんも勉強が嫌はなんだ?ははーん」


「ち、ちがうわよ!ほら、ログアウトできない!!」


ユキカはそんな馬鹿な、と言いながらモニターを呼び出しログアウトを押すが


「え?な、なんで?なんで!?」


ログアウトができない、つまり―――


「戻れない、現実に………」


ユキカ「な、な、な…………なっちゃぁぁぁぁぁん!!(涙)」


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