来世への手続き
「えっと……じゃあ俺が選んだらどうなるんだ?」
「手続きが終わり次第生まれ変わるわ」
手続きって……何かおかしな話をさも当然のように話されると調子が狂うな。
「じゃあさ、天国とか地獄は無いのか?」
「交通事故や病気などで死んだ者が行ける場所じゃ無いわ、行けるのは主に老衰で死んだ人だけよ」
じゃあ天国って老人だらけなのか……まあ、それはいいか。
「そういう事なら目的は決まった、生まれ変わるには何処に行けばいいんだ?」
そう言ったら少女は意外そうな顔をした
「あら、中々素直ね」
「死んだんだから仕方ない」
「そうね……生まれ変わるにはその生まれ変わりたい生物の神の誓約書にサインして役所に提出する事」
そう言って少女は俺に地図を渡した。本当に役所って書いてやがる。
「何か面倒臭いな、承諾書とか意味がわからん」
「そうでもしないと希望していない生物に生まれ変わらせようとする奴らがいるからね」
「何の意味があるんだよ」
「生物の生存競争ね、その生存が絶滅するとその神の死と同じだから」
「ふーん」
神様も色々あんのな、神様とか信じてなかったけど。
何はともあれ目的は定まった。人間の神様に承諾書を貰えばいいんだな。来世も勿論人間だ。
「人間の神様って何処にいるんだ?」
「えっとね……大体ここ」
少女が指差した地図の場所にペンで丸をつける。あれ、ペンとか持ってたかな。
「人間の神の特徴は?」
「特徴も何も無いわよ、人間の姿形をしている」
「はあ……」
「じゃあ私の案内はここまで、じゃあね」
少女は唐突にそう言って翼を生やして飛んでいった。何だあのいかにも天使って感じの翼。
てかあいつは天使だったのか。
そんな訳で、人間の神探しが始まったのだった。