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続・虚弱体質巫女ですが 異世界を生き抜いてみせます ~何もないと諦めないでマイナスからゼロになるまで~  作者: 緖篠 みよ


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解離

『……アイ…………アイ……』


……どうしたことだ? なんとか魂は我の中に入れて保にしておるが…………なんとなぁ……




……「あれ? ここは? どこ?

目は開いてる? の? 手も足も動かない? 私の意識は……? 懐かしいぐらいだ。

よく小さい時はこんな風に緑の中で座って、あれ? 小さい時と同じ! 今私は……死にかけているの!?」……


『アイ、アイ!』

「はい! セイ様?」

『アイ、なにがあったのだ?』

「セイ様? もしかして私を呼んでました?」

『よんだぞ、すごくよんだぞ。いっぱいよんだぞ!』


「はい、ここ?……におります……」

『なにごとなのだ? ワレのこえをこばんでカゴも……わかるか?』

「えっ? 何これ? 私の周りに色々な光る石が沢山あるけれど?」

『それは、アイがイトしてこばんだカゴだ』

「私が拒んだ?」

『そうだ、アイのナカからでてきたカゴだ。そして今アイのナカに入っていくカゴが分かるか?』

「えっ? この……降って来ている小さい光ですか?」

『そうだ、アイのチがよんでソナタのナカでおおきくなっておるが、アイがぜんぶこばんだ』

「……拒んだ?……私が……このカゴが無いと生きていけないのに……?」


『そうだな、それだけではないがアイがキョムしたことにタマシイはワレのナカでたもしておるが……』

「私が……きょむ……虚無?空虚感?」


……なんだかどうでもいいや! って思ってしまったこと? に反応したの?

いや、ちょっとした反抗期みたいな感情だと思ったんだけど、生き難いなと思ってしまった。


正直、元の世界よりは身体は楽だと思う。でも生きて来た常識や周りの環境は邪魔くさいなぁと……思った。

不便しかない生活に慣れない身分制。この感性が覆る事が有るのだろうか?……


「あのね、セイ様」

『なんじゃ? アイ』

「私が拒んだのは多分、私の感性なの。今までの世界とこの世界の違いに気が付き出したから、慣れてきたから嫌悪感が出てきたの。

多分、遅かれし反抗期みたいな? 中二病の反対って通じる?」

『いや、わからぬ……が、アイがシにたいとはおもっておらぬのだな』

「思って無いよ!……思ってないけど……どうでもいいやって思ったのは本当だね……」


『そうか、いきどおっておるほうがアイにはよいのか。キュムはカタチをなくす、アイのタマシイもカゴもこばめはカタチをなくす』

「私の周りにある加護は? どうなるの? 拒んで出てしまったのでしょう?」

『そのままではアイのナカにもどらぬ。ゆっくりとけてアイのナカにもどるはずだが、イジできずにキエルものもあるだろうな』


「……えっーー! 消えちゃうの?」

『アイのナカにあってこそのカゴだぞ。それをポイポイとほったのはアイではないか』

「ポイポイって捨てて無いよ……セイ様は前に言ってたよね。私の加護を渡したり貰ったりしてるって」

『それはアイのナカにあるカゴのはなしだ。出てしまったカゴはゆっくりアイのナカにもどるか、キエルかだな』


「折角私に来た加護なのに……よく見ると色が違うよね。

セイ様はこの色が見えているのね」

『そうだな、ワレにみえるカゴはアイがみえているものよりおおいし、ビサイなのだが……』


「…………私が無駄にしたんだね」

『アイのはんこうき? とやらはまだつづくのか?』

「どうでしょう? 静様は昔の身分制で過ごされていたのでしょう。巫女や宮司をなされていたのなら大変だったのでは?」

『はて、シズはミブンとはキにしておらぬようにおもうが、シガラミにはイキドオッておったが……ヤクメをさせろとわめいておった』

「……お役目」


『ワレにはおなじヒトであっても、シズやアイのようにゲンをかわせるものはすくない。ワレをみえるがオソれをいだくか、キにせずすごすかアイのまえにもいろいろいたがな。

ナをつけてよんでもよいかときいてきたのは、マレであるな……』

と、セイ様は藍の魂を押し出すように圧をかける。


『アイがキュムにおちいるときは、ワレがマモル。アイがカゴもタマシイもムになるときはナキガラはもとのせかいにもどしてやる。

あんしんしてすごせるだろう』


「…………………………あ、ん、し、ん。出来ませんが、ウジウジするのは止めます。

私は虚しくなることが危険だと分かりましたから、プンプンして過ごします」

と、藍はセイ様に告げる。


『そう、そう、アイはプンプンしておれ……』





……さっむ! 痛い!! 身体中が軋んで動かない! 震えることさえ出来ない! 痛い!


お腹が少し温かみがあるの? ダメだ! 全然動かない! 全然! 動かない!


お尻と背中に硬い物が当たっている? 右腕血流止まってるよ? 痛いよ。

右手にふわふわ羽が触れてるのかな? 何? ヤバイなぁ。心音がおかしいちゃんと打って無いよ? 冬眠する熊でも心停止までしないからね。内臓機能は動いているはず……だけど……人間は冬眠出来ないからね!

あれ? こんなに思考出来るなら頭には血が巡っている。でも仮死状態で蘇生出来るのかなぁ?


でも……少しお腹の周りが温かいのは、カイロ? 少し熱が分かる!


えっ! 少しの熱が無くなったよ。なんとか伝わっていたのに! ヤバイよまた……痛い!




あれ? 普通に息が出来る? よ? 少し熱が分かる! 心音がうるさい!! 頭が痛い!

これって血流の音? ザーザーなって……落ち着くなぁ……落ち着く……なぁ。


「ァィ……………………ァィ……」

……なんだか、呼ばれている? 温かいより……あつい! えっ? あつい?

誰だろう? 聞き覚えのある声だなぁ。ニンニクの臭いがするよ? こっちにもガーリック料理があるんだ。

いいな、食べたいな。


ペペロンチーノにガーリックトースト、ニンニクたっぷり餃子に今頃はニンニクの芽で豚肉の中華、凄いなこれだけ臭う料理なんてこの世界に来てから食べたこと無いけど? 有るんだ!

グロー先生に頼んだ物が、手に入ったのかなぁ? 早く食べたいなどんな料理があるんだろう?


あついけど、何とか起きれないかな。きっと私は当分食べさせて貰えないよ。

貧血の時はダメって……順一先生……が言っていたけど? 順一先生? 順一先生の声?

順一先生がいるの? いるの? いるの?


順一……先生……だ。




「ねぇ、ディービス」


「うぅ? えっ? 呼んだかティベリ?」

と、ソファーでランプの灯りで書類とにらめっこをしているディービスに、ソファーで横になっているティベリ医師が声を掛けた。


「診察記録に記載している事は、アイの申告でしょう。本当なの?」


「アイが嘘を言う必要は無いからね。外国で育ったアイの国は医療が発展していることは、彼女の知識でも分かることだ」

と、掛布を肩から落としそっと立ち上がる。足音を立てずに天蓋のカーテンを覗き見ると、ルカはアイの側で見守っている。


「ルカ、アイなら今は落ち着いている。僕もティベリも要るから少し休憩するといい。僕が寝る時に声を掛けるから」

と、ルカに言う。


「……しかし……分かりました」

と、藍が眠っているベットの側から離れ続き部屋に向かう。



「ティベリはアイが嘘を付いていると?」

と、ディービスはサイドテーブルに置いてあるポットからお茶を入れてテーブルに持っていく。


「そうではないわ」

と、横になっていたティベリ医師は、起き上がりソファーに座り直す。


「ティベリが見た診察記録はアイの申告だけど、本人が言える事言って私達が理解出来そうな事しか言って無いよ。

たまにアイが口にする言葉は聞き馴染みが無いから、アイの自国の言葉なんだろうけど私に分かるように伝えようとするけど、私の知識に無いことも有る」


「例えば?」


「人工透析って分かるか?」


「人工透析? 分からないわ。意味としてはきれいにするのかしら?」


「そうらしい。アイはその言葉を言って私が分からないと判断したのだろう。血をきれいにする事だと誤魔化した……か、その技術がこちらに無いと判断したかだな」

と、カップに口を付けてディービス医師は答えた。


「彼女の知識は私達も凌駕するものでありながら、彼女は医療関係者じゃあ無いと…………グロー先生は何故? マギルバ先生に紹介状を?」


「マギルバ先生はシアン国王陛下の外遊に付き添い医師だったからだろうな。外国の風土病にもお詳しいし、研究熱心でもあるからだろう」

と、ディービス医師は父 グローの紹介状を開けて見る。

その注意事項として、患者は極虚弱で目を離すと直ぐに儚く成るから信頼出来る者を付けろと、デカデカと書いてある。


「なら、私が担当すべきね。ディービスやグロー先生は少し抜けているわ。

よくあの患者を見て男性の医師を紹介しようとしたわね。アルバンでも手が震えていたわよ」


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