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続・虚弱体質巫女ですが 異世界を生き抜いてみせます ~何もないと諦めないでマイナスからゼロになるまで~  作者: 緖篠 みよ


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旧縁

「アイが笑ったのは……どうだろうなぁ?」

と、ディービス医師は診察記録を見て答えている。


「ディービス先生、何を用意すればいいですか?」

と、ルカが聞きに来る。


「まず、ロビン様。アルバン医師が帰る時に医師会館宛の書類を渡して下さい。明日の分を出してもらいます。

このままこの部屋で僕とティベリ医師が休めるように整えて貰えると有りがたいです。

ルカはアイの寝着の替えを沢山とシーツの替えもその火鉢は使ってもよろしいですか? お湯は頻繁に使いますので。

この臭いは暫く続きます。部屋の換気は致しますが染み付く臭いはご了承下さい」

と、ディービス医師は言ってくる。


ロビン様は頷きルクールさんとルカは動き出す。ミカエル様はルクールさんに言付けをして、ディービス医師と二人の医師に向き合う。


「アイの診療に関しては、ディービスとティベリ医師にアルバン医師にお任せするしか無いが、説明はしてくれるのでしょう?」

と、ミカエル様が3人に問う。


「僕は帰る用意をするから」

と、アルバン医師は藍の側に戻る。


「はい、ティベリ医師の重複になるかも知れませんが、お話出来ることは致します」

と、ディービス医師が話す体になると、


「あの~うぅ? ダートル様? ご無沙汰致しております。何故? こちらに?」

と、ディービス医師はダートル様がこの部屋にいることを始めて気が付いた。


「驚くことかい? ぬぅ?そうか随分会っていないか」

と、ダートル様も思い当たる。


「ディービスそなただけでない……事情が合ってなアイの文官見習いの教育を頼む事になったのだ」

と、ロビン様は答えた。


「えっ? それは無理でしょう。何処の配置になるか知れないけど、あの患者を殺す気ですか!無理、無理無理です!」

と、ティベリ医師が喚いた。


「まぁまぁ、落ち着いて」

と、帰る用意をしていたアルバン医師が側に来てティベリ医師に言ってくる。


「アイの身体では仕事は無理だと?」

と、ダートル様が聞いてくる。


「当たり前ではないですか! 男性文官でも体力気力的にも辟易しているものが多い仕事です。楽な仕事は有りませんがお勧め出来る仕事では有りません」

と、ティベリ医師は言ってくる。


「それに関しては私も同意見なんだが…………なぁ」

と、ロビン様も仰る。


「えっ?」

「それはそうだろう、ティベリ。考えてもみなよ私達よりあの患者を知っているんだ。何かに成りたいという子供に諭すように説明している筈だよ。今日見た限りでは心から賛成した結果には見えないし、心配されていることは伝わってるよ」

と、アルバン医師は言う。


「それにしても、このままダーニーズウッド家でお抱えになればいいことでしょう? それとも領地雇用ですか? それなら別に王都に出てこなくてもディービスが診れば心配無いじゃない。

私達がさっきまで悩んで診察内容を考え無くても体調が戻れば動かせるでしょう。

後遺症はディービスが診れば良いのだし。お薬の開発者はグロー先生なんだから」

と、ティベリ医師は言ってくる。


「後遺症って? ディービス?」

と、ミカエル様が聞いてくる。


「薬の開発者が、グロー?」

と、ダートル様が聞いてくる。


「ちょっと待ってください。アルバン、医師会館の書類はあるかい? 先に書類を……」

と、ディービス医師は明日に必要な書類の作成を促して、アルバン医師を会館に返してあげたいと段取りをいってくる。


ロビン様とミカエル様はアルバン医師に書類の説明と提出用途を言って、ダーニーズウッド家が用意した馬車で帰っていった。

それまでは、ティベリ医師がアイの着替えや介護を引き受けて、シーツの替えや部屋の換気を済ませてルカを側に置き、変化があれば報告するように言って、皆が待っている場に落ち着いた。



「ディービス、アイの所からきつい臭いがしているのは大丈夫なのか?」

と、ミカエル様は堪らず問うと、


「すみませんがこの臭いは我慢して下さい。この臭いがしていることが、アイが安定していることの目安なのです。

ティベリ医師と先程帰ったアルバン医師が処置投薬した物は、父 グローが調合調剤したものです。アイに必要な処置でしたので詳細を述べたところで理解されないと思いますが、アイの変化にはまだ油断出来ません」

と、ディービスは言ってくる。


「アイに使った薬は毒だと言ったのは、薬は扱いを間違えると毒にもなると、トキニルに聞いたが……」

と、ミカエル様が帰都途中に、アイが酷い馬車酔いをして助けてくれたディービスの義弟、隣国のジャスパードで薬草薬卸をしているトキニルの話を思い出す。


「ミカエル様、薬は毒に毒は薬に成りゆるのです。患者アイに使用したのは一般的には毒なのですがグロー先生の研究で今は稀な症状にですが薬として処方しております」

と、ティベリ医師が答えた。


「義弟トキニルとは、王都で会いましたし馬車の話は聞いております。王都を離れる前にティベリとアルバンともう1人の医師に挨拶とアイの今後を頼むつもりで、医師会館を訪ねたのですが往診先が此方だと聞いて追いかけて来ました」

と、ディービス医師は答える。


「ディービス、グロー先生はマギルバ先生に紹介状を書かれていたけど、不在だったし先生も高齢で白内障で視力や聴覚も衰えを感じて今は診察をなさらないわ。先生の息子達も付き添いで不在にしているし、ディービスが私とアルバンを頼ってくれるのは嬉しいけど、ハッスンはいる?」

と、ティベリ医師は問う。


「ふ~~ん、二人だけでは負担になるかもと思っているんだが、余り表に出したくは無いんだ。アイを研究対象にされたくもない」


「それは……そうね。でも今回の症状はどうなの? 心の臓の注意事項は無かったわよ。でも低体温に成っているのだから何かしら作用はしているのは、分かっているけど……」

と、ディービス医師とティベリ医師はまだ結論に果たしていない発言をしている。


「ディービスとティベリ医師は今日はこの部屋でいいのか?」


「はい、それで構いません。明日はアルバンが来てくれますし、ただ私がいない時の看護を誰にさせるの?」

と、ティベリ医師が周りを見て聞く。


「カリーナにさせる。ティベリ女史後でカリーナを呼ぶので教えてくれないか」

と、ロビン様は言ってくる。


「えっ! 辺境伯婦人にさせるの!」

と、ティベリ医師が問うとロビン様は頷いた。


「多分 メアリーも言ってきますよ」

と、ミカエル様は予想を告げる。


「じゃあ、看護の事はなんとか成るけど、アイのこれからの事を聞かせてくれないか」

と、ダートル様が聞いてくる。


「処置や投薬は医師がしますので、ダートル様が仰るこれからの事はまだ何とも言えないのです……」

と、ディービス医師が困惑しているが、


「でも、驚いたわ、ディービスが声を掛けて覚醒したのかと思ったけど、アルバンを見て笑ったのよ。

私達初対面なんだけど……似ている人でもいるのかしらね。よく分からない言葉を発していたけど」

と、ティベリ医師は言ってくる。


「ティベリ嬢、アイが外国人であることは?」

と、ダートル様が問うと、


「ええ、こちらに向かっている時に問診で、ミカエル様に聞きました。それにこの国の人でないのは容姿で分かりましたし、グロー先生の診療記録で助かりました。

でも、彼女は医療関係者じゃぁ無いのよね」

と、ディービス医師に問う。


「あぁ、凄い知識の持ち主ではあるけれど」

と、ディービス医師は認める。


「ダートル伯父さんは、ティベリ医師を知っているのですか? ディービスと同期だと聞いたので年は違うでしょう?」

と、ミカエル様が聞けば、


「過去に2度かなぁ? ちゃんと会って話をしたことがあるのは?」

と、ダートル様はティベリ医師に確認を取る。


「そうですね。ダートル様とは2回ですね。そしてロビン様とは結婚式以来に成りますね。

お手紙は何回か頂いた事は有りますが、お話をするのは始めてに成ります」

と、ティベリ医師が答える。


「ティベリ女史は、クリネの幼馴染みの親友だ。王都の結婚式でクリネに紹介されたが、彼女が忙しくて会わせて貰ったのが式の日だった。

手紙は良くクリネに来ていたから、お名前はよく覚えています」

と、ロビン様は答えた。


「そうか、教育科の兄とはビバル·ベルーナルト伯爵か。バーストと同じ歳で1つ下だった」

と、ダートル様は教師のビバル先生がボドール辺境伯領地出身だと思い出す。


「私は兄と違ってちゃんと結婚しました。

相性が合わなくて直ぐに離婚しましたが……」

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