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続・虚弱体質巫女ですが 異世界を生き抜いてみせます ~何もないと諦めないでマイナスからゼロになるまで~  作者: 緖篠 みよ


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王立アカデミー学院

「そろそろ出掛けられそうかい?」

と、ミカエル様が藍の部屋へ迎えに来てくれた。


今日は王立アカデミー学院から、呼び足しの日だ。前もってお伺いを立てて用意した書類は、わたしが記入するところ以外をミカエル様にお任せして、ロビン様の許可の元王立アカデミー学院にダニー様が提出してくれた。



一足先にメアリーはアカデミーの淑女科で、教科の授業を受け、後から合流するとアイと約束をした。

淑女科のメアリーは後一年の修得期間を持てば、王宮へとあがれるし個人で職業婦人としてお仕事を斡旋出来る。

ただ、淑女科は二年間修得で家に貢献すると婚姻話が他方から持ち込まれる。婚約、結婚と四年の修得期間を持つことは多くはない。

お茶会や社交の一部が淑女科で、会の場を持つことが通常と成っているために、貴族科で卒業間近の学生や、職業婦人とは成らなくてもアカデミーの関係者の令嬢たちや、専門職の令嬢の社交交流の場でもある。


メアリー·ダーニーズウッド辺境伯令嬢は、四大側近閣下と、四方辺境伯閣下のご令嬢と、ご子息の方々と面識も交流もあるが、婚約や交際の打診はまだされたことがない。

17歳のメアリーが、その場で落ち着いて周りを見れるように成ったのは、極最近の事だ。

地位的に高い辺境伯令嬢であるが、おおらかで物怖じしない性格であるが、配慮に欠けた振る舞いだったとアイと知り合ってから気付いた。

メアリーが礼を取らなければいけない令嬢令息は数人しかいない。同等の爵位であれば年齢順を弁える程度で済む。後の令嬢令息の方々は向こうから礼を取ってくるから、気に掛ける事もなかった。

アイとの関わりは、メアリーに取っては衝撃な事が多くあり、至らない考えや物事に落ち込んだ事もある。

だが、メアリーはアイが大好きになったのだ。素直に伝えたことはないが、此方から義に倣った態度でいれば、受け入れて貰えることが分かった。

初対面でのメアリーの行動が、自分勝手な傲慢な態度であったことが理解できたし、人としての配慮の無さを見せられて、自覚をして考えを改めた。直ぐには変えれない行動だが変化をアイに認めて貰えたことが嬉しい。



「メアリー様、ごきげんよう」

と、セリーヌ·オリゾーラル公爵令嬢様が、先に声をかけてこられた。


「セリーヌ様、ごきげんよう。気付きませんで失礼しました」

と、メアリーは謝罪を入れた挨拶をする。


「お久し振りですね。王都を離れておられてたのでしょう」

と、ダーニーズウッド家別邸のお茶会から、セリーヌ様とは連絡を取っていなかった。


「はい。領土に姉弟で帰領しておりました」

と、メアリーは答える。


メアリーはお茶会からの騒動の発端であることを教えられ理解している。それをセリーヌ様が意図して起こしたとは思っていない。偶然とメアリーが考え無しに動いた結果である。


「今日は、教育科で何か有るようですね。メアリー様はご存知無いですか? ダニー様がおられるでしょう」

と、話の中に探りが入っている。いつもなら知っていることをそのまま伝えただろう。知らなくてもダニーが要るから、調べましょうかと動いたと思う。


……いつものやり取りなのに、シアン国王陛下の再教育のお陰か、言葉の深が分かるようになった。


「教育科ですか。ダニーからは何も聞いておりませんでした。セリーヌ様は何処でお知りになったのですか?」

と、メアリーは敢えて聞き返した。


「いえ、私は何も教育科には伝はございませんから知り要はございません。他の方々が噂でお話に成っていたのでメアリー様は、ご存知かと思いました」

と、セリーヌ様は自分からの情報ではないと答えた。


「ダニーは、教育科の選択に悩んでいるそうなので先生方に相談すると、申しておりました。先生との面談の後なら何か知り得ることがあるかも知れませんね」

と、メアリーは今の段階でアイが来ることは伝えなかった。異母兄ミカエルも付き添いで、アカデミーに来るが騒ぎが起きれば分かることだ。


「そうなのですね……」

と、セリーヌ様とセリーヌ様を取り巻く他の令嬢や子息が落胆の表情を見せた。


……わたしが動いて廻ると思われているんだ……そうでなくてもダーニーズウッド領内の令嬢や子息は、わたしを遠巻きに控えている。動くと分かれば先に行動するだろうが、わたしが事を流したことで注視が逸れた。

配慮が足らない。理解していないと注意されたことが、周りの空気で分かる様になった。


何処かで情報が漏れたのか、憶測なのかダーニーズウッド家のわたしに探りを入れている。この談話室という交流の場で、控えている者達以外の視線を感じる。


異母兄様から、シアン国王陛下が庇護する者が、父 ロビンを始めダーニーズウッド家が庇護地協力することは、王太子ダニエル殿下に伝わっていると教えて貰っている。

王太子ダニエル殿下の側近達の家系は、この場いる令嬢令息なのだから、身内から依頼されても可笑しくない。


「そう言えば、メアリー様。隣国ジャスパード国の王子様が、ダニエル殿下との友好交流の為に来賓されるそうですよ」

と、セリーヌ様が教えてくれる。


「そうらしいですね。お父様から伺いました。信書が領地を通過して王宮に知らが届いたと、お聞きしましたわ。セリーヌ様は社交をどうされるのですか?」

と、メアリーは周知させても良いとされた情報は認知していると公開した。


「お父様からは、控えるように言われましたが、何も出ないとはいきませんでしょうし。メアリー様はどうされるのですか?」

と、セリーヌ様のオリゾーラル公爵家の意向を教えて貰う。


「ダーニーズウッド家は、隣国ジャスパード国国境境に成りますから、私共の情報は知られているはずです。隠し立てをするよりおもてなしをする側になると思います」

と、父と母に告げられたことを明かす。父からは、アイの存在を隠す方に協力するように言われた。無理意地をさせるつもりは無いとも言われたが、率先してやりますとお父様に即答した。


……アイを表に出すわけには、いかない。絶対に守る。



騎士科の学生が、専用の訓練場にて集合している。ケビンはこの新年度から騎士科に入科となる。


貴族籍の令嬢令息と王族も、10歳から14歳まで基礎教育として共通事項四年間は、勉学に励む。卒業試験を終えたら選択科に移動となるが、選択科からは、一般人平民でも優秀と試験判断されれば在学が許される。

騎士科は、平民率が他の科よりも多い。裕福でもなくても常識力と体力があれば、就職率は頗る良いのだ。

ケビンは教育科に編入希望を出したいと、父 ロビンにお願いをした。

しかし、周囲も自分の動機が不順である事柄認めて貰えず、今は指導員の先生方の説明を聞いているところだ。


「在学生と、新しく騎士科を選択した学生諸君! 君たちが騎士として何を守るのか考えて訓練に励んで欲しい。

ただ命令に従うのではなく、武器を持って守るものがなんなのか、個人個人で違ったりするだろう。武器が無くても戦い方はある。

それをこの場で学んで、自分のやり方を見出だして欲しい」

と、先生方の代表なのか近衛隊服を着た、男性が挨拶をした。


ケビンは14歳だが、体格は良い方だ。二つ歳上の先輩達と変わらない。男性が殆ど中に1割居るか居ないかの女性騎士が、この学年にも1人いた。

茶髪の背の高い女性騎士見習いは、貴族籍ではなく、一般平民からの入科のようだ。そもそも貴族籍で女性騎士など、過去に数人居ただけだが、一般でも珍しい。


王族のお姫様が外国に嫁がれる場合に、急遽募集をしてお供することはあったそうだが、最近の国政で他国に嫁ぐ王族はシアン国王陛下に成ってからは無い。

貴族籍の女性騎士はほぼ皆無である中、一般の女性騎士は重宝られる。

外国の来賓の中には、婦人や娘に護衛と付ける騎士を女性にしてくれと要望されるからだ。


……同期入科で女性は珍しいな。同じ14歳だが、女性にしたら大柄な方だろう。

なんだ?こっちに来るのか?


「ケビン様、私はダーニーズウッド辺境伯領内で、家が鍛冶屋をしております。マーミと言います」

と、挨拶をしてきた。


「僕を知っているんだね」

と、ケビンが問うと、


「はい。私の兄は警護第3団隊に所属しておりますので、いづれ私はメアリー様に付きたいと思っております」

と、自分の目標がダーニーズウッド家唯一の女性である姉メアリーが目的だと言ってきた。


「そうかい、丁度良かった。ダーニーズウッド家に必要な事だよ、マーミ。一緒に励もうか」

と、ケビンは言った。

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