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生きる希望

作者: 自由人

 特に何もない朝が続く。起きて歯と顔を洗って朝ご飯を食べて学校に行って家に帰ってきて風呂にはいいってご飯を食べて寝る。それの連続。色のない世界これが自分の目に映る世界。

 高校までは違った。彼女もいて、授業が終わったら掃除をさぼってみんなより先に準備する。3日に1回は誰かに一番乗りを取られて煽られた。試合に勝つことは少なかったけどそれでもみんなで楽しくカラフルな毎日を送っていた。

 狂い始めたのは高校3年生の時だった。付き合っていた彼女とはうまくいっていた。しかし彼女は自分に何かの不満を感じていたらしい。一方的な別れを告げられ、気が付けば自分の悪口が学年中に広まっていた。彼女が悪いとは思わなかった。ただ噂に尾ひれがついただけそう思っていた。そう思っていたかった。

 大学生になって規則正しい惰性にまかせた生活を送る。障害を持つ人が社会復帰や自宅に帰れるように訓練する作業療法士になるために勉強している。正直患者のため、社会貢献とか思っているわけではない。国家資格が必要な仕事で将来職に困らないということでこの道を選んだ。勉強は正直きつい。後輩にはぜひ覚悟を持ってこの道に来るという決断をしてほしい。

 夏休みに入った。毎年、中学校の部活のやつらとバーベキューをしていた。今年も集まるだろう。そう思っていつも通り誘いを待っていた。盆の時期になった。ふとSNSをみたらみんなバーベキューをしていた。怒りがわいた。無気力というか心が霧がかかった。無理やり頭を使って相手に怒りや寂しさを感じさせないように「やるなら俺も呼んでよ」という旨のメッセージを送った。返信はなかった。既読すらつかない。次の日ふとSNSを見たらまたバーベキューをしていた。怒りはわかなかった。わくはずもなかった。多分自分は昨日の時点で無意識ながらに区切りをつけていた。これ以上自分が傷つかないように。少しずつ色ずいていた世界がスイッチを押したかのように消えていった。

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