表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/16

第8話 異世界探索篇⑵「マンションにやってきました。」

「無音移動」



派手に壊された玄関を抜けて、目的の階へ急ぐ。


このマンションには、あいつがいる。


大手巨大スーパー”たらふくえん”から徒歩2分。

この辺り一面を見渡せるマンションで、嫌味な装飾が施されたロビーは、何度か通ったものだ。


玉野祐樹。

小中高と一緒の腐れ縁で、親が小金持ちの、「ミリタリーオタク」。

あいつは家にモデルガンやら、色々持っていて、法スレスレのモノもいくつか持っていた。

今の、、いやもう無職なので、リストラされたか、、いやどうでもいいか、まぁとにかく今の会社にはいってからは、偶にしか会っておらず、リストラされてからは、恥ずかしくて連絡もできていなかった。

が、それでも会えば昨日まで会っていたかのように、なんのわだかまりもなく、話せるし、唯一心を許せるやつ、それが玉野だった。

玉野なら、なにか武器、そう、スキルを活用できるような遠距離武器を持っていそうだし、それに、ここにある部屋は、あいつが親から買ってもらったマンション。

引越しもしていないだろうと思い、階段をかけあがった。


時おり、ゴブリンと思しき声が聞こえたけれど、そのまま無視して駆け上がる。

戦闘はできるだけしない方がいい。

なぜなら普通のRPGのように、戦っても「経験値」を得られないのだ。

なら無理に戦う必要はない。

だけど、、、


上の階の階段の踊り場にゴブリンが数匹いる。

見つかるギリギリのタイミングで



「時よ止まれ、ザ・ロック」



スキルは思う存分使うことにする。

なぜならスキルは使えば使うほどレベルがあがるようなので、どんどん使っていき自分を強化しなければいけない。

そして、この能力の発動の際には、ロック、「錠」って言葉をつけて、発動している。

まんまだとあの悪のカリスマ様に申し訳ないし、それになぜか「時よ止まれ、◉◉◉◉〜」って声に出して言わないと発動しないのだ。

思い込みなのか、そういう仕様なのか分からないが、今はレベルも2にあがって、12秒時を止める事に成功している。



11、10、



カウントが進む中で全力で階段を駆け上がる。

ゴブリンたちの脇を通り抜け、目指す階へ。


そして、遂に目的の階までたどり着き、玉野の部屋の前に急ごうとした瞬間、



「なんだよ、、、、これ。。。。」



おびただしい血痕と、くさった肉の匂い、バラバラになった身体。

それらは、ぶちまけたかのように、廊下に散乱していた。



『恐怖心が一定値を超えました。「全耐性」スキルをレベルアップします』



そして、そこに見知った顔を見つけた。

いや、目があった。。



「玉野、、、、」



ギョロっとした目で、気味が悪いと女子には言われていたが、そんな玉野の目はこっちを見ながら、ポーンと廊下の向こうへ移動していく。



『恐怖心が一定値を超えました。「全耐性」スキルをレベルアップします』



見開かれたママの目で、俺を睨み付けるかのような玉野のその目がついた肉体は、頭しかなかった。

そして、その頭でキャッチボールでもするかのように遊ぶゴブリンたち。



『神への冒涜を確認したので、職業「反逆者」のレベルがアップします。』



『反逆者のレベルアップと同時に、強い願望を確認、、、、、、、、スキル「反逆の芽」の効果により、スキル「闇に堕ちた心(Lv1)」「蝕む者(Lv1)」を獲得』



スキル獲得の声が脳内に虚しく響いていくが、俺の心は、暗く、そしてやりきれない悲しみと、怒りに染まっていった。

読んでいただき、ありがとうございます。


もし少しでもご興味頂けましたら、ブックマークと、下の『☆☆☆☆☆』のところから、評価していただけえると嬉しいです。

応援をお願い致します!


応援執筆の励みになりますので、何卒よろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ