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08 修行??


 僕は、修行を開始した。


 「じゃあ、まずは、今の実力を知るために、全力でかかって来なさい。」


 父さんに言われ、木剣を手にした。


 初めて触るはずなのに、初めから知っていて、どう扱うのかが手に取るようにわかった。


 これも、神センスのおかげで、初めて触る知らない物だろうと、それを長年使ってきたかのように、直ぐに使いこなせるようになるのである。



 僕がその事に、ビックリしていると、それを勘違いした父さんが、


 「そんなに怖がらなくても大丈夫だ。今回は実力を見るだけだから、俺は本気を出さないよ。」


 と、僕が怖がっているのと勘違いしているが、僕もどれくらいの実力なのか知りたかったので、感じ取ったままに木剣を構えた。



―――――――――――――――――――――

 俺、ライン・オムロイは、驚きを隠せないでいた。


 なぜなら、俺の息子のルクスが、今日初めて木剣を持たせたはずなのに、熟練の者と対峙しているかのような構えと雰囲気を発していたからだ。


 (これは、本気を出さないと言ったが、本気を出さないと直ぐに負けてしまいそうだ。)


 そう、決めてアリシアの顔を見たがアリシアも、俺と同じくこの雰囲気を感じ取って、頷いた。



 「じゃあ、ルクス、始めるぞ!」


 「はいっ!」



 初めに動いたのは、ルクスだった。

 ルクスは直線的に低い姿勢で走ってきた。


 (ここまで直線的な動きなら、対処は簡単だが、さっきの雰囲気なら、このまま攻撃してくることはないだろう。)


 これは、長年冒険者としてやってきた勘だったのだが、この勘は見事に当たっていた。



 ルクスは、木剣がギリギリ届く所まで来た瞬間に、少し横にズレて、タイミングをズラして攻撃をしてきた。


 何かをしてくると、読んでいたラインは、何とかその攻撃を防ぐ事ができた。


(やっぱりこれ、初めてじゃないだろ。あんなギリギリのタイミングでズラされたら、予測出来ていないと確実に俺の攻撃は当たらずに逆にルクスの攻撃をまともに食らってただろ。)


 予測出来ていたラインだからこそ、防ぐことが出来たが、普通の冒険者では、まず対処出来ないだろうタイミングだった。



 そして、その後もルクスの絶妙なタイミングでズラして攻撃してきて、なおかつ、反撃の隙が全くないので、ラインは防御一方になってしまっていた。



 (おいおい・・・熟練度は俺と同じくらいかよ!

 仕方ない、技までは使う気はなかったが、このまま負けたくはないから、使うか。)


 そして、ルクスの攻撃を今までは受け流していたが、わざと受け止め、


 「衝撃反射!」


 これは、この戦いが始まってから、これを発動するまでに受けたダメージを相手に全て跳ね返す技だ。


 これにより、ルクスは今までの衝撃が全て自分に返って来たことにより、少し体勢を崩した。そして、ほんの一瞬隙が生じた。


 しかし、ほんの一瞬の隙でも、この上級者同士の戦いでは命取りなのだ。


 「飛剣・壱式!」


 これは、剣に魔力を通して、斬撃を飛ばす技だ。


 ルクスはこれを避けきれず、木剣で受け止めたが、受け止めたと同時に木剣が折れてしまった。



 「そこまで!」


 そして、この戦いは終わった。


 (これは、もう俺に教えられることはないな。)


 こうして、初めての修行だったが、始めてる前に終わってしまった。


――――――――――――――――――



 「そこまで!」


 父さんにそう言われて、僕は折れた木剣を集めた。



 やっぱり同じランクでも、長年使ってきた父さんには勝てなかったか、術を手に入れただけで満足は出来ないな。これからは毎日練習して、しっかり自分のものにしなきゃな。



 ルクスがそうして、これからの修行にやる気を出していると、


 「ルクス、俺にはお前にこれ以上の剣術を教えることが出来ない。」


 「えっ!?」


 やる気を出していた所で、このようなことを言われたので、固まってしまった。



 「あ、すまん。言葉が悪かったな。ルクスは既に俺と同じレベルの剣術が使える。

 初めてでこの状態なのだとしたら、これ以上の成長を俺はさせることが出来ないから、お前に教えられることは何もないんだ。

 ルクスには剣術のセンスがかなりある。」


 たしかに、同じ上級同士だから、1つ上の最上級にはさせれないかも知れないが、でも、僕はさっきの戦いでは負けたから、まだまだ教わることはあると思うのだが、

 

 それに、剣術のセンスか・・・まさか、これも神センスのお陰なのか?さっきの戦いも感じ取ったままに戦っていたからな。


 だとしたら、神センスはコピーするだけではないのかも知れない。何かに使ってこそ、本当のスキルなのではないだろうか。


 「それじゃあ、父さん、この後の修行はどうするの?」


 「剣術に関しては、ルクスの感じ取るままに修行をしなさい。

 それに、いくら剣術のセンスがあるからと言っても、他の術も一通り教える予定だからな。

 ルクスには2人の全てを教え込むからな。」


 「はいっ!」


 そして、その他の術に関しても全て、両親と一緒なレベルで扱えてしまった為、その日限りの修行となってしまった。






戦闘シーンは書くのがとても難しいです。

これから、もっと上手に書けるようになれるよう頑張ります。



宜しければ、評価などもよろしくお願いします。

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