07 白猫の正体とは・・・
朝、起きると自分のベットの上に、白猫がいた。
その白猫は、間違いなくあの時の白猫だ。
「この世界では、ちゃんと守ってやるからな。」
にゃ~ん
僕は、白猫を撫でながら、再度誓いを立てた。
そうだ!この子に名前を付けてあげなきゃ!
どんな名前が、いいんだろうか?
悩んだが、あまりいい名前が思いつかず、ステータスを見てみたら、名前が表示されるかもと、あまり期待しないで鑑定をしてみた。・・・そしたら・・・
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名前 リリエル ??歳
種族 ????
状態 封印
?????
?????
?????
?????
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なんと、名前と状態が封印であること以外何も分からなかったのである。
詳しく、見ようとしても、『現段階では見ることができません』と表示されるのだった。
「これは、神眼の成長させないといけないな・・・
まあ、名前だけでも確認出来たから良かったとするか。」
そして、リリエルのリリに小さい「い」を付けて、
「お前の名前は『リリィ』な。
これから、よろしくな。リリィ。」
にゃーん・・・すりすり
気に入ってくれたみたいで、僕は安心した。
リリィとじゃれあっていると、
「ルーくん!起きてる?」
どうやら、母さんが起こしに来てくれたみたいだ。
「起きてるよ。いま行くね。」
そして、僕はベットから降りて、リリィを抱っこしながらドアを開けた。
「ルーくん、おはよう!・・・あれ?その子は?」
「この子は、リリィ。朝起きたら、ベットにいたんだ。
母さん、この子飼ってもいい??」
母さんは、「いいわよ。」と言って、リリィを撫でたのだった。
その後、父さんにも同じ会話をして、朝ごはんを食べ終わったあと、僕は父さんと母さんに、これからの事を話した。
「父さん、母さん。昨日言ったけど、僕冒険者になりたいんだ。
だから、父さんや母さんみたいな冒険者になれるように、僕を鍛えて欲しいんだ。」
そして、父さんと母さんは、
「俺達みたいに、なりたいなら厳しいが、それでもやるか?」
僕は、もう冒険者として、やっていくと決めていたので、どんな事を言われようと、答えは決まっているのだ。
「もちろん!どんな事でもやるよ!」
その答えを、聞くと父さんと母さんは嬉しそう笑ったのだ。
早速、父さんが教えてくれると言うので、庭に行った。
「それで、父さん。何から教えてくれるの?」
既に父さんと母さんが持っていた、術は全て持っているのだが、それでも、それを使いこなせるかどうかは、また別の話だと思っているので、1度見て、自分でも使ってみて、身体に染み込ませるのが、いいと思ったのだ。
「そうだな・・・そしたら、まずは剣術からいくか!
だが、その前に、まずは父さんと母さんのステータスを見せてあげよう。」
そう言って、父さんと母さんのステータスを、(既に鑑定で知っていたが)見せてもらい、驚いたふりをした。
ちなみに、相手にステータスを見せるには、ステータスを表示させた状態で、相手に見せたい所だけを意識して、「オープン」と言うと、その所だけを相手に見せることが出来るようだ。
父さんと母さんはイタズラに、成功した子供のような顔になっていた。
そして、父さんがそれぞれの術について教えてくれた。
それぞれの術は、初級<中級<上級<最上級<達人級<超人級<神級、
となっているらしく。
それぞれは、その術をどれだけ上手に扱えるかで決まっている。強い技を使えるから、上のランクになるわけではない。つまり、その術に対しての、熟練度の差と言うわけだ。
なので、例えば、同じファイアーボールでも、初級と中級の人が打ち合えば、必ず中級の人が放ったファイアーボールが勝つのだ。
そして、上級以上を扱える人は、ほとんどいないらしく。
超人級以降に関しては、神話の中の話でしか、見たことがないと言う。
改めて、この2人が強すぎると再確認した。
「じゃあ、ルクス、これを踏まえた上で、俺達の全てをお前に教えようと思う。」
「ルーくん、頑張ってね。」
「よろしくお願いします!!」
2人の期待に応えるべく、僕は修行を開始した。