06 白猫との再会
僕の両親が、とんでもなく強い事がわかった。
しかし、今まで両親が隠していた事を、僕が直接聞くわけにはいかないから、確認のしようもないんだよな。
いや、僕は今は子供だから、分からないふりをして聞いてみるのがいいんじゃないか!
「ねぇ、父さん、どうして父さんはファイアードラゴンをテイム出来てるの??」
僕が聞くと両親は、はっ!とした顔をして、2人で顔を見合わせ、頷くと僕の方を見て、
「ルクス。実はお前に隠していた事があったんだ。
実は父さんと母さんは2人とも結構強い冒険者なんだ。
それこそ、このフレアを倒せるぐらいのな。
だから、俺が家にあまりいないのは、依頼を受けて、その仕事をしに行ってたんだ。」
「どうして、隠してたの?強いなら僕自慢できるよ!」
「それはな、冒険者はとても危険な職業で、野蛮な人達の集まりだと周りに思われていることがあるから、それで、ルクスがいじめられたりしないようにするためだったんだ。
それに、強い力は恐怖の象徴でもあるんだ。必ず良いとは言えない。」
「冒険者は野蛮な人達じゃないよ!だって、母さんも父さんもとても優しいもん!
それに、強いからこそ助けたり、守ったりもできるんだよね?」
「ルーくんっ!そうだよ!私達いっぱい色んな人達を助けてあげてるんだよ!」
母さんは泣きながら、僕に抱きついてきた。
「そっか、ルクスはもう、7歳だもんな。
いつまでも子供だと思って隠してごめんな。」
父さんも僕の頭を撫でながら少し泣いていた。
そして、少し落ち着いてから僕は、
「僕も父さんや母さんみたいに強くて、優しくて、困っている人達を助けられるような冒険者になるね!」
父さんと母さんは優しく微笑んで、
「お前なら出来るさ。」
「ルーくんなら、私達を超えるかもね。」
と言った。
そして、その後は、フレアを戻してあげて、村長さんに謝罪をしに行って、
両親の冒険の話や父さんのテイムしているモンスターを見せてもらったり、母さんの魔法を少し見せてもらったら、夜になった。
今は自分の部屋のベッドの上で寝転がって、今日聞いた話を思い返していた。
「やっぱり、冒険者とか憧れるよな~。
剣とか魔法とか使ってみたいし、父さんみたいに強いモンスターとかテイムしてみたいよな~」
僕は、色々と妄想して、寝る前に自分のステータスを確認しとこうと思い、ステータスを開くとそこには・・・
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名前 ルクス・オムロイ 7歳 (寿命40歳)
称号 なし
種族 ハーフエルフ
Lv1
HP17/17
MP33/33
スキル
無限収納
神眼
神センス
術
剣術 上級
索敵 中級
罠解除 中級
テイム 達人級 0体
育成 最上級
身体強化 最上級
全属性魔法 達人級
空間魔法 最上級
浮遊魔法 上級
杖術 上級
身体強化 中級
生活魔法 ――
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「うぇっっ!!?」
昨日見た時と全然違うステータスが表示されて、思わず変な声が出てしまった。
少し落ち着いてから、もう一度ステータスを見て、間違いがないことを確認してから、原因を探そうとしたが、思い当たるものがあった。
それは、神センスだ。
しかし、あの時神様からは、神がかったセンスを発揮するだったはずだ。
だが、これが鑑定で見たものを自分も使えるようになるスキルだとしたら、
僕の最終目標の色々なものを極められるんじゃないだろうか!
そうと決まれば、まずは、MPだな。
MPが低かったら、せっかくの魔法とかも使えないだろうからね。
やっぱりMPを増やす作業といったら、異世界物語定番の身体の中で魔力を高速に循環させて、MPを使い切る事だよね。
ステータスのMPの所だけを開いたままにしといて、
自分中の魔力の感覚を掴む所から始めようと思ったが、これが直ぐに分かり、さらに身体の中で高速に循環させることも出来るようになった。
「あれ?意外と直ぐに出来るようになったな。」
初めから分かっていたような、どうやればいいのか知っていたような、不思議な感覚だったが、特に気にも止めなかった。
そして、魔力を循環させるだけなら、MPは消費しないことがわかった。
なので、次は魔力を使い切る方に移ろうと思った。
そして、ここでも、今の状況に最も適した魔法が頭の中に浮かんできた。
「身体強化!」
身体強化を使うと、身体が軽くなり、力が湧いてくるような感じがした。
MPを見ると10MP減っていた。
そして、1分間に約5MPの消費をしていた。
そして、その30秒後、僕の意識はそこで切れた。
ちなみに、すぐに魔力が分かったり、操作できたのも、神センスのおかげなのだのら。
だが、ルクスが気づくのはもう少しあとだった。
次の日、目が覚めるとベッドの上であの時の白猫がいた。
ステータスの表示など、もう少し綺麗にまとめたいです。