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02 転生

「お前さんをわしの世界に転生させるためにここに来たんじゃ。」



 俺は、今まで妄想していたことが現実に起ころうとしているが、頭の中はパニックで何も考えられず、



 「・・・は?」



 これを言うのが限界であった。




 「お前さんには、これから転生してもらう。」



 「ち、ちょっと待ってくれっ!いきなりそんなこと言われても、俺の理解が追いつかない。

 そりゃ、俺だって異世界転生したいなぁ~とは思ってたけど、いざ自分がその立場になると、なんて言うか、心の準備が追いつかない。それに、なんで俺なんだ?」



 これは確認しないといけないことなのだ。


 確かに死ぬ前に白猫を助けようとはしたが、結局助けられなかった。

 だからこそ、これは確認しないといけないことなのだ。


 「それはのぅ、お前さんは確かに白猫を助けられなかった。

だがな、わしはお前さんの自分の命を犠牲にしてまで、あの白猫を助けようとしたことに感動してのぅ。

 お前さんに次の人生のチャンスをあげようと思ったのじゃ。」


 「見ていたのですか?」


 「そうじゃよ。」



 そうか、まさか神様が見ていたとは思いもしなかったな。

 もし、あの白猫も助けられたなら、俺は後悔せずに次の人生にいこうと思えたんだがな。


「そういえば言ってなかったが、確かにあの白猫は死んだが、その白猫なら、ほれ、いまお前さんの足元におるじゃろ。」


 にゃ~~ん


 うぉ!いつの間に!

 でも、そうだよな。お前も俺と一緒に死んじゃったんだもんな。


 白猫は俺の足元でずっとスリスリしていた。


 お前も一緒に転生出来たらいいのにな。


 「お前さんと一緒にその白猫も転生させれるぞ。」


 「うぉ!心を勝手に読まないで下さい。心臓に悪いです。」


 「それは、すまんかったのぅ。それで、どうするのじゃ?」


 俺は白猫を抱き上げて、


 「お前も俺と一緒に来るか?」


 にゃ~~ん・・・すりすり


 あはは、可愛いやつめ。よし、じゃあ一緒に異世界にいこうぜ。



 「神様・・・」


 「うむ、分かっておる。それでは、お前さんと白猫は一緒に転生させよう。白猫は白猫のままじゃが、許してくれ。」



 次の人生こそはお前を死なせないように、守らなきゃな!



「それで神様、このまま直ぐに転生ですか??」


 「まあ、待ちなさい。そんなに焦ることは、ないぞ。

それにお前さん達には渡すものもあるからのぅ。」


 「渡すもの?」


 「そうじゃ、今のままのお前さんではこちらの世界で生きていくのは難しいからのぅ。

 だから、スキルを渡そうと思うのじゃ、お前さんの世界でいうところのチートと言うやつじゃな。だたしな、お前さんにこのスキルを渡すにあたって、色々確認せねばならんのじゃ・・・」


 神様から言われた確認する事とは、

1・スキルについて、誰にも言わないこと。

2・スキルがチートになるかどうかは、自分次第だと言うこと。


 まず、1つ目については、スキルの概念が存在しないため、言っても誰も分かってくれないこと。

 そして、2つ目は初めからチートなスキルではなく、成長チートだと言うこと。だから、俺次第だと言うこと。


 最後に3つ目、これがスキルを渡すについて、最も大切なことだと言う。



 「それでのぅ、最後の3つ目なんじゃが、スキルを貰うと身体の組織が組み変わって、寿命が縮んでしまうことがあるのじゃ。

 こればかりは渡してからじゃないと分からんくてのぅ、ちなみに今お前さんの寿命は81歳じゃよ。」


 スキルを貰わなければ、生きていくのが難しいが長生き出来るかもしれないのと、スキルをもらって、短い人生を生きていくのと、どっちがいんだろうか。


 「あの、ちなみに短くなるとしたらどれぐらいの寿命が減らされるんですか?」


 「すまんが、それも分かんくてのぅ、そのままかもしれないし、10代のうちに寿命が来てしまう可能性もあるんじゃ」


 だから、確認をしてなければならないそうだ。

 だが、確認せずそのまま渡すことも出来たのではないか?と思ってしまう。


 「それは、神界の規則上出来ないようになっておるんじゃ。それに、わしはお前さんにはこの世界で長く生きてほしいと思っておるしのぅ、だから、是非スキルを受け取って欲しいんじゃ。」



 なるほど、勝手には出来ないけど、そのままでいるよりも、スキルで寿命が縮むかもしれないが、残った時間を生きて欲しいのか。



 「わかりました。スキル貰います。」


 「ほんとに良いのか?わしから言っといてなんじゃが、若くして死ぬ可能性もあるんじゃよ?」



 たしかに、その可能性もあるかも知れないが、今の俺のままでは剣と魔法の世界では生きていけないだろうから。

 リスクを冒してでも、スキルをもらって、残りの人生で色々極めてみようじゃないか!


 「大丈夫です。スキル貰います。」


 「分かったのじゃ、では、お前さんにスキルを渡す!」



 そして、俺の身体が強く光だし、目を閉じて光が治まるの待った。



 だんだん光が弱くなり、完全に光らなくなったところで目を開けた。



 「これでお前さんにスキルを渡し終わったぞ。じゃが・・・お前さんの寿命は40歳まで縮んでしまったのじゃ。」



 そうか、40歳までに縮んでしまったか、でも、10代じゃなく良かったと捉えるべきかな。

 それに40歳なら色々と極められるだろうからね。




 「それと、どんなスキルを貰えたのですか?」


 そう、寿命どうこうよりも、こっちの方が大切なのだ。

 なんせ、そのスキルによって極められるもの変わって来るだろうからね。

 でも、出来れば魔法とか極められるスキルだったら良いな。



 「お前さんに渡したスキルは、『神センス』『神眼』『無限収納』の3つじゃ。」


 無限収納・・・物を無限に収納できる。カテゴリー別に仕分け検索可能性。時間停止。


 神眼・・・魔眼。ありとあらゆるものを鑑定可能。マップの表示。成長の可能性あり。


 神センス・・・神がかったセンスを発揮する。成長の可能性あり。



 これが俺が貰ったスキルだ。無限収納と神眼は確かにチートだが、神センスの神がったセンスってなんだ?まあ、まだ成長の可能性ありになってるから、成長すればチートになってくれるのかな??



 「それでは、お前さんを転生させるぞ。あと、『ステータス』と言えばお前さんのステータスを見ることが出来るから、転生してから見てみると良いぞ。

 お前さんの次の人生が、幸せであれ。」



 そこで俺の意識は切れた。

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