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ある友人の話  作者: サトル
4/10

過去

前日に雅信はさとみ宅に泊まり昼前に起きたら何処かに出掛けてるのか家におらず

夕飯に食べたカレーを温めスマホをいじっているとチャイムが鳴り

覗き穴から様子を伺うとさとみのお母さんが大手デパートの紙袋を持ち立っており

すぐにコンロの火を止め、鍵を開けるとお母さんにビックリされ

実は付き合い始めた頃に何の前触れもなくドライブの帰りにお邪魔して以来の対面で

「さとみの好きな和菓子を買ったから渡そうと思って電話掛けてるのに通じないので着たんだけど」

そこからしばし沈黙が流れた後に

「幼少の頃はどうでした?」

これしか話題が思い付かず変な汗を額に掻きながら聞くと

「癇癪持ちでって、この意味分かるかしら?

自分の気に触ることや間違いを認めなくてヒステリーを起こし

正論を振りかざす人間に厳しく当たるし可愛く無かったわ

でも今となってみればその性格で良かったと思うの

私が離婚してるの知ってるかしら?

色々と合って落ち込んでいたら叱ってくれて

こんな言い方したら威厳が無いし、どちらが母親か分からないわね

とにかくこれからも娘を宜しくね」

それだけ言うとお母さんは帰られ、やっぱり女性同士は違うなと

すっかり冷めてしまったカレーを温め直しながらそんなことを考え

一方で子供の頃の固定観念は変わらないんだなと

こないだの待ち合わせ時間にこないと凄いLINEが送られ

約束の二十時だったよねと返信したら

早く会いたくなったんだからと言い訳されたことを思い出したそうです

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