犬山城下めぐり
一月二十六日は『文化財防火デー』。国宝犬山城では、毎年防
火訓練が行われる。また、この日だけは犬山城をはじめ、からく
り館、お城とまちミュージアムが、無料開放されるというので、
寒い中を散策も兼ねて周ってきた。
お城では、天守から出火したという想定で、天守と地上とで放
水をして防火訓練が行われた。その後は、お城に登城して久々に
木曽川を境にした、犬山と各務原の風景を、石川五右衛門ではな
いが〝絶景かな、絶景かな〟という気分で眺めてきた。
お城を後にして、からくり館へ入り、からくり人形で一曲、見
事な実演を四、五人で十分間ほど観て、まちミュージアムでは、
犬山の歴史に触れてきた。その中に『犬山音頭』というレコード
が展示されていた。これがSPレコードである。
また、都はるみの歌う『恋の犬山』(ドーナツ盤)も展示され
ていたので、受付の人に「Youtubeで聴けますか?」
と訊いたところ「さあ……どうですかねぇ」という返事であった。
平成三十年は戌年。犬山は『犬』が付くということもあり、今
年は脚光をあびている。特に、三光稲荷神社は、犬山城城主成瀬
家を祀る守護神であるがため、ここにあるピンクのハート型をし
た絵馬に願いを書いたものが、なんと多いことか。
その後は、古い町並みの残る城下を逍遥した。
ということで、突然ですが、国宝犬山城にまつわる《犬山城検
定》です。全部で5問出題します。皆さんは、果たして何問解答
することができるのでしょうか……。
ぜひ、挑戦してみてください。
第1問 犬山城は別名何と呼ばれているのでしょうか?
①白鷺城 ②白帝城 ③わん丸城
第2問 天守の屋根に珍しい桃の形をした瓦がいくつもあり
ます。これにはどんな理由があるのでしょうか?
①優しさの象徴 ②長寿と魔除けの文様
③特に理由などはない
第3問 犬山城天守は古いタイプの構造を持っています。
それは次のうちどれでしょうか?
①望楼型天守 ②層塔型天守 ③階層型天守
第4問 犬山城の石垣を何積みと言うのでしょうか?
①算木積み ②谷積み ③野面積み
第5問 天守正面の右側に付櫓があります。
これは何の為にあるのでしょうか?
①物置として使った
②城番の役人が詰めている所
③正面からの防御のため
さあ、何問できたのでしょうか……。
後ほど、答と解説をします。
難攻不落のお城として有名な、国宝に指定されている城のひと
つである《犬山城》。
木曽川沿いの小高い所に凛とした姿で建つお城は、天文元年
(一五三二)~二十五年(一五五五)の始め頃に、織田信康が城
下町の南にあった木之下城を移築したと伝えられている。
天守の創建は、天正元年(一五七三)~二十年(一五九二)頃
と、慶長元年(一五九六)~二十年(一六一五)頃とする説ある
ようだ。
さて、先ほどの問題の解答です。
第1問は ②白帝城。
中国の白帝城と、景観が似ているところから付けられたといわ
れている。
第2問は ②長寿と魔除け。
桃は食べると、不老不死の力が得られるというところから使わ
れている。
第3問は ①望楼型。
天守大屋根の上に望楼が乗っているような構造からこう呼ばれ
る。
第4問は ③野面積み。
もっとも古い積み方で、ほとんど加工しない石で積んである。
第5問は ③正面からの防御。
正面から攻めて来る敵を、横から攻撃をするため。
お城検定はいかがでしたか。
時には、古い町並みを歴史を感じながら散策するのもいいもの
です。