012 ついて来てくれないか?
台風が来てます。
2日ほど、ぽちぽち打って行ければ…。停電が敵か…。
結局、解ったことはトリックスターな神様的存在という事だけだったわけだ。
あいつの居た場所に呼びだされて(?)からは、事件の全貌をひたすら楽しそうに嗤いながら話してたし、心も読むから自己紹介したり、されたり、する前に思い浮かべたことに突っ込んできたり答えたりで、結局タイミングがつかめなかったからだ。
そして、最後には名前をあかさずに送り出されたのだ。
もしかして、悪神じゃないだろうな…名乗らない理由は。
【悪戯の神】略したら悪神じゃねーか!
…まぁ、流石にそれはないだろう。
悪神が、転生・転移管理してたら、世の中悪人だらけで、治安が悪くなりすぎるしな。
そして、気づいたことがある。
翻訳が自動で行われているのなら、モモっぽいものは、モモで問題ないんじゃないかと。
異世界に合わせて翻訳じゃなく、俺に合わせて翻訳されるはずだから、俺の表現に合わせられる…はず。
「あまり都合よく考え過ぎか」と、最後のモモを袋に入れながら呟く。
(ぽよん?)
あたりを見渡すと、案内してくれる一匹以外は全部日向ぼっこをしている。
池周辺のむき出しになっている土や、草の上にドーム状のアイスが溶けたようになっている。
「なぁ?、ここらへん雑草が伸びきってないけど…スライムのご飯だったりするんだろうか」
(ぽよんぽよん)と、跳ねて草の上へ移動すると体の中に草を取り込んで…。
「溶けてる?食べようと思えば消化出来るのか…」
つまり、スライムもヘタすれば倒すべき生物なのかもしれない。
悩んでも意味が無いことに気づく。
ついてきてくれなければ関係ないしな。
「それじゃあ、水の流れてるところに案内頼む」
(ぽよん)
先を行く、スライムを見ながら考える。
別れる前に、触れながら話しかけて、スキルの【気持ち】の部分の確認と、付いてきてくれないかの質問もだな。
ついて来てくれたとしても、生物として弱いのか強いのか分からないから、責任をもって守ってやらねばならない。
全世界癒やし化計画には、見本になるスライムが居たほうが進化(謎)が早いだろうし。
3分ほど森の中を進むと、次第に甘い香りが漂ってきた。
どうやら、スライム達がモモを採取してきたところの間でもう少しのようだ。
「しかし、モモって結構デリケートな果物だったはずだが…」
野生種?って奴にしては、十分に甘みもあったし…この世界の植物は地球の常識は通じないのかもしれないな。
種を含む果実類は、生物に実を食べられ、硬い種を吐き出させる。
それで種の分散ができて、分布領域が増えるらしいと、2番組しか映らない教育で見た覚えがある。
「まぁ、スライムが種も溶かしてたら拡散しないだろうけど…種まで食べてのかな?池周辺には木が生えてなかったし」
考えながら気になったことを発したら、スライムが立ち(?)止まり、
(ぷるん!)と震える。
肯定している気がする…。
ドヤ顔だったりするのだろうか?
止まったついでに触れながら聞いてみるか。
「ちょっと、触れるぞ」
(ぷるん)
少しひんやりと気持ちいい。表層の粘度の調整でも出来るようになったのだろうか?器用なことだ。
「これから、水の流れに沿って下って行くけど、ついて来てくれる気はないか?」
(ふる…)
悲しんでる気がする…。
「ここで、今まで通り過ごすのが一番いいのかもしれない…。でも、俺と一緒に、見たことのない景色を見に行ってみないか?」
(ぷるぷる……ぷるん!)
葛藤に震えている…と、思っていたら決断したらしい。
「ついて来てくれるか?」
(ぷるん!)
承諾している…気がする。
「この場所に、帰ってくるのは何時になるか分からないけど、これから宜しくな」
話を終えて、触れていた手を離してみたが、特にベタつくこともなかった。
肩に乗せたりしてても大丈夫かもしれない。
これなら、抱えて逃げたりも出来るな。
「しかし【気持ち】の部分はちゃんと、機能してるのかあんまり良く分からなかったな」
スラリンガル程度の機能しかないかもしれない?
(ぷるん?)
「いや、なんでもない。じゃあ、水の流れてるところまで行こうか」
(ぽよん!)
スライムに導かれて、モモの香りのする森を更に進むのであった。
旅の同行者(?)を、いつまでもスライムと呼び続けるのも?
主人公の名前より、スライムの名前が先につきそう_(:3」∠)_
スライム系の定番ヒロイン。
スライン…ヒロイムの出番はくるのだろうか?
BBBBBBBBB




