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第33話 私の居場所

「そうそう、残念ながら仕事の話になるんだけどさ。」

「残念じゃない。そっちが本題だろ?」


ルファは苦笑すると、メモ帳を取り出した。


「えーと・・・今後の話なんだけどさ。」

「ん?」



******************************************


ぼーっとブルースの部屋を眺める。


あぁ 私がこの世界に来て、もう結構たったんだな・・・


ブルースに会って、ブルースのお母さんに会って、クロウさんにリンさんにティンクさんに・・・


いろんなことあったなぁ・・・


なんだかだるくなってきて、床に横になる。


部屋はしん、と静まり返っていた。


外も誰もいなくて、静かだった。


まるで、どこにも誰もいないみたいだった。


この部屋だけがどこかに取り残されたみたいだった。


世界はどこかで進んでいて、ここだけが放り出されたみたいだった。


「・・・あぁ、そうだった」


この世界に逃げてきたところで、私はこの世界の人間にはなれないんだ。



いくつかの世界の中で、私はたった1人 取り残されてるんだ


望んでいたとはいえ、放り出されたんだ。



私はたった1人 取り残されてるんだ。





何もない 私が たった1人で。




あの世界から逃げ出したくてしょうがなかった。


だからこの世界に来れたとき、凄く嬉しかった。


だけど



この世界は私のいるべき場所じゃない。



この世界に私はいるべきじゃないんだ。



この世界に私と同じ気持ちでいる人はいない。




あの鎖にまみれた世界で同じ境遇の人達と慰めあうのと




この自由な世界でこんな寂しい想いをするのと



どっちがよかっただろう?




どっちのほうが楽だったかな?



この世界に来たいって思ってたのに


ずっとそのことを信じてたのに


どうしてこんな気持ちになるんだろう




私の居場所は どこだろう?


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