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第15話 携帯とシスコン?

マゼンダの待っているベンチまで戻ると、マゼンダはすやすやと眠っていた。


「うっわ・・・」


俺は思わず大きなため息をついてしまった。


普通寝るか!?外で!!


俺は起こす気にもなれず、隣に座った。


その時どこからか携帯の着メロが聞こえてきた。


クロウが慌てたように携帯を取り出す。


それから小さく舌打ちをして携帯をしまった。


「悪い、用事できたから帰る。」

「あぁ、コイツの服とかありがとな。」

「うん。また連絡するから」


クロウはにこやかに手を振ると帰っていった。


横を見るとさっきのクロウの携帯の音で起きたのか、マゼンダが眠そうに目をこすっていた。




「あぁ、起きた?」

「んー・・・寝てた?」


俺が苦笑するとマゼンダはキョロキョロと辺りを見回す。


「クロウなら帰ったよ?」

「ふーん・・・」


マゼンダは興味なさそうに言うとあくびをした。


俺は携帯を開いてクロウからのメールを確認する。


電話番号とメールアドレスだけをうったメールだった。


番号はともかくアドレスはうたなくてもわかるのに。


「後・・・なんかいる物ないよな?欲しい物ある?」


俺が聞くとマゼンダはまだ眠そうな顔で首を傾ける。


「・・・あ」

「うん?」


俺は手の中にある携帯をマゼンダに見せた。


「これ、離れた人と電話したり手紙みたいなののやり取りする機械なんだけど・・・いる?」

「必要なの?」


俺の説明を聞いているのか聞いてないのか、マゼンダは眉間にしわを寄せた。


まぁ聞いてても意味わからないだろうけどな。メールとか。


「あー・・・俺は持っててほしいかも」


狼の顔が浮かんだ。


もしも俺が離れてる時に会ったりしたら・・・


そういえばアイツ、様子見るとかなんとか言ってたな・・・どっかで見てたりして?


「じゃあいる」


俺とマゼンダは携帯ショップに行った。



そこに入ってから1時間とか2時間とか かかったが、なんとか携帯を買うことができた。


「悪い。お前の名前の身分証明よか面倒っぽかったから俺の名前とか使った。」

「ううん 平気。どうやってつかうの?」

「あ〜・・・」


マゼンダの気に入った白い携帯に触れると、同時にマゼンダの指に触れた。



その時、狼の言葉を思い出した。



『好きでもない女と・・・・・・』



そんなこと言ったってしょうがないだろ


マゼンダの説明だと俺がマゼンダを呼んだみたいなもんだし、今のところは一緒にいないといけないだろ。


それに一生一緒とは限らないだろ?


バイトするとか学校に行くとか・・・


詳しいことを母さんに聞こう。


そうだ どっかの男と結婚して専業主婦でもいいじゃないか



ふと、他の男といるマゼンダが浮かんで一瞬イラついた。



今はそんなこと考えなくていんだよ!!




今のところは俺もコイツと離れたくない・・・・・・し?ん?






「・・・・・あれ?」



なんだ、それ?




やっぱ俺ってシスコンの兄貴?


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