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第1話 私は誰でしょう?
ファンタジー小説です。
恋愛小説でもあるので、苦手な人はどうぞ回れ右を。
更新が遅れることもあるので注意してください。
手には花の入ったカゴバック
頭はずきんをかぶってて
ひらひらスカートをはいている
そう 私は赤ずきん
童話の世界の赤ずきん
「何たそがれてんだ?」
ぼんやりと足元を眺めていた私に金髪で派手な顔つきの男が言う。
「別にたそがれてなんかないしー」
私はため息をついて返事をした。
性別は男というよりもオス。
人間というよりもオオカミ。
何もないこの世界
すべてが真っ白で何もない
「どうしてこんな世界に生まれてきたんだろう?」
「・・・生まれてきたのかどうかも謎だよな。気がついたらここにいたし」
狼がそういった瞬間、狼は目の前から消えた。
かわりに目の前に現れたのはキラキラした緑達。
私は森の中に立っていて、木でできた家のドアノブに手をかけていた。
いつもそう。
そしてドアを開いてベッドの中の人物に話しかける。
出てくるのはもちろんおばあさんなんかじゃなくて 狼。
そして狼に食べられる
いつもそう
いつもこうなる
毎回 どんな時も どうなっても
私がどうにかしたくても