第3話
結局、帰れる方法はなくとりあえずここで厄介になるとする。
まぁ、どうせすぐには帰れないと思ったけど。
だってねぇ?
それがセオリーじゃない?
「あー、それにしても急に仕事休んだらまずいよなぁ・・・。しかも、何日も休まなきゃいけないだろうし・・・」
クビかな・・・。
はぁ・・・。
20の頃から7年も勤めてきてやっと主任になったっていうのに・・・。
まぁ、そろそろお局とか呼ばれ始めてきてたし別に未練はないんだけどね。
「まっ、此処にいる以上考えても仕方がないか!」
ヨッ!っとベットに寝そべっていた体を起こしあたりを見渡した。
あれ?気付かなかったけどあの扉はなんだ?
クローゼットか何かかなぁ?
部屋の外へと続く扉のほかに部屋の中にもう一つ扉があった。
その扉に近づきドアを開けてみると・・・・・
「っっっなんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!」
目の前にはさっきドアの前で別れたはずの王子が椅子に座っていた。
「うるさいな。そのように叫ぶでない」
いやいや、これが叫ばずにいられますか!!
「なんで、この部屋と繋がってるのよ!?っていうか、ここは王子の部屋!?」
広さは同じくらいだが私の部屋を更に豪華にした感じの部屋だった。
「そうだ。私の部屋だが。お前はなんでも知っているのか?」
いやいやいやいや!
だから気にするところ違うから!!
「な・ん・で!王子の部屋と繋がってるのよ!!」
「ふむ。何を言っておる。傍に置いておくと言ったではないか」
・・・うん。確かに言ってたね。
だからってなぜ隣りの部屋?
しかも、鍵とかないから普通に出入り出来ちゃうよね?
「・・・・一応、聞いとくけど何のために隣りの部屋なわけ?」
「妃は隣りの部屋と決まっているだろう?」
「・・・・・は?」
なんて言った?
なんて言ったよ?
「ん~。ここに来てから耳の調子がおかしくなったような気がする」
異世界ってやっぱ体の調子が悪くなるのかな?
それにしても空耳っていやぁね。
年取ったみたいじゃない。
「それで、式はいつがいいか?明日か?あさってか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
式?四季?指揮?
あぁあぁぁぁぁ。
ダメだ。現実逃避って意外と難しい・・・。
って、そうじゃなくて!!
「・・・どおして、私があなたの妃にならなければならないのかしら?」
どおして、ここはセオリー通りなんだ?
つーか、都合の悪いとこセオリー通して、セオリー必要なところセオリーを通さない!!ってどういうこと?
・・・結婚、そりゃしたかったさ!
周りはどんどん結婚して行くしね!
でも、こんなところでするつもりはない!!
「それは私がお前を気にいったからに決まってる。傍に置いておけば面白いだろう?」
さっきから面白い面白いと人をおもちゃか何かのように言って!
面白いで生涯の伴侶を決めてもいいのか!?
「あーあー。王子」
「なんだ」
「謹んでお断りします!」
ぺこり。
「・・・・・なぜ断る?」
おぉ、不機嫌な顔だ。
美形はどんな顔でも美形だな。
「嫌だからです」
決まってるでしょう?
「・・・・何が嫌なんだ?」
「すべてです。今この状況も不愉快です。さっさと元の世界に返せよ、このヤロー」
ふふ。本音が出ちゃいましたわ。
うっかりうっかり。
「・・・・・不愉快なのか?・・・・」
しょぼーん。
ッて効果音がぴったりだわね。この王子。
「・・まぁ、不愉快ですよね?普通」
「・・・今まで、私がしたことで喜ばない奴はいなかったぞ。そんな事初めて言われた」
あぁ。どんだけ甘やかされてるんだよ。
でもまぁ、王子にモノ申す事なんてできるわけないよなぁ。