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長い夢の中  作者: 羽月
3/15

第2話

おぉ!地獄から天国とはまさにこの事!

っていうか、初めからこっちにしてくれればよかったのに・・・。


「ここを使わせて貰ってもいいの?」


天蓋つきのベットがドーンと真ん中に置かれていても余裕のある部屋。

窓辺にはソファーとテーブルが置かれ、ドレッサーには大きな鏡な鏡が付いていた。


「・・・あぁ。もちろんだ」


にやりと笑う王子に私は気付かなかった。


こんな豪華な部屋なかなか泊れない・・・。って泊るつもりはない。

どうやって元の世界に帰ろう?

どうも夢じゃないみたいだし・・・。

額はまだ痛いし・・・。

ここはセオリー無視してすぐ帰りたいところだけど・・・。

・・・・まさかね・・・・・。


「ねぇ、王子。私、元の世界に戻りたいんだけど?」


「は?何を申している?元の世界とは何だ?」


・・・やっぱりこう来たか・・・。

でも、魔法使えるみたいだし何かしら帰る方法があるはず!!


「いや・・・。見ての通り私この世界の者じゃないの。だから、元いた世界に帰りたいんだけど、王子の魔法でどうにかならない?」


「何!?この世界の者じゃないと!?」


目を丸くする王子。


いやいや、この格好みて気付こうよ・・・。

誰も黒い目いないじゃん。

まぁ髪は染めてるからちょっと茶色っぽいけど、それも珍しい感じだし?


「・・・ふむ。ますます面白い」


いや、面白がられても困りますよ?

明日は仕事があるし、今日中に戻りたいんだけどね?


「ねぇ、王子ってば!他の世界に人を飛ばすような魔法はないの?」


「うむ。ない!」


・・・・・え?

なんだって?

きっぱり言い切っちゃった?


「・・・・ないならさ、探そう。とか努力しようとか言わない?」


「探してもよいが、ないものはないと思うぞ?」


・・・マジか・・・。

え!?ってことはもう元の世界に戻れないってこと?

ちょ、ちょっと、セオリーとちょっと違わない?

普通苦労しながらも元に戻る方法見つかるじゃない!!


「王子!お願いだから元の世界に戻れるようにしてよ!!」


「嫌だ」


・・・・・・・・・はぃ?

今なんとおっしゃいました?

嫌とか聞こえたんですが・・・。


「王子・・・。私、よく聞き取れませんでした・・・。もう一度言って下さい」


「い・や・だ」


のぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

2度も言いやがった!!

つーか、嫌だってなんだ?

無理じゃなくて嫌?

ふざけるな!!

こっちは人生かかってんだよ!!


「嫌じゃありません!!なんとかして見つけて下さいよ!!じゃないと、絞め殺してしまいそうです!!」


「・・・・殺されるのはかなわんな。まぁ、探す努力はするが、私はお前が気にいったからな、そばに置くことにする」


あぁぁ!!

突っ込みどころ満載なんだけど?

まず探す努力じゃなくて見つける努力をしろよ!

探すとこから努力させなきゃなんないわけ?

それから、側に置くってなに!?

勝手に決めんなっての!!


「・・・・・・・っっはぁぁぁぁぁ」


心の中で叫びすぎて深いため息が出てしまった。

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