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やっぱり近接系だけでワルプルギスの夜を迎えるのは厳しいよね。だからって近代兵器を使う魔法少女っていうのも極端だよね。

 魔法がないというRPG失格な世界にきた僕ら。いつまでも剣と槍と薬草だけで戦えるとも思えないので、新たなる力とやらを求めて海辺の聖堂に行ったのだ。果たして、何が待っているのやら……。

「海辺の聖堂ってドラクエ5思い出すよね。エスターク前でデータが消えたのも今や良い思い出だよ。そう考えたら復活の呪文の方がましかも」


「えー、覚えきれないよ」

 間違えたパスワードを入力して復活できなかったのはいい思い出。某岩男然りパスワードとは相性が悪いのだ。

「ふるいけや かわずとび こむみずの おとばしょ」

「それ適当に言ってない? まつしまや ああまつし まやまつし まやばしょ でもいけるじゃん」

「まさか。峰子さんが言ってたから正しいよ」

「なら正しいね」

 サブカル関係に関しては峰子さんが言うことは100パーセント正しいはずだ。

「あ、そろそろ着くよ」

 地平線の向こうにひときわ目立つ大きな聖堂が建っているのが見える。あれが例の聖堂だろう。


――


 海辺の聖堂は僕らが思っているよりも大きく、歴史を感じさせる建物だった。ところどころ朽ちているのが長い年月を過ごしたということを物語っている。

「おじゃましまーす」

 国民的RPGの世界と違って、住居に勝手に侵入するのは不法侵入にしかならないので、まずはいるかいないかの確認をする。

「邪魔するんやったら帰って」

 ドアの向こうから投げやりな声が聞こえた。

「はーい」

 邪魔するのはよくないもんね。帰ろうか。

「「ってあほかあああああ!! 」」

 なんでRPGの世界で吉本ネタが出てくるんだよ!! 関西人以外わかるのか!?

「やめよ、作者が関西人だってばれちゃう」

 メメタああああああ!!

「ってそうじゃなくて、僕ら神戸……、じゃなくて城下町の学者さんから紹介されたんですけど」


「紹介? 紹介状はあるのか?」

 紹介状? あああれのことか。

「ありますけど」

 するとドアが開いてメイド服を着た少女が出てくる。

「カンベ様の紹介でこられた方でありますね。あるじの下へご案内するであります」

 サイボーグみたいに淡々と話す。妙にテンプレがかったしゃべり方だし。てかあの人カンベさんで良かったんだ。

「こちらであります」

 メイド? にあるじとやらの部屋に案内される。

「だんな様、客人であります」


「合言葉は?」


「ゆうて いみや おうきむ こうほ りいゆ うじとり やまあ きらぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ

ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ」

 復活の呪文!?

「よろしい、入りたまえ」

 メイド? に連れられ部屋に入る。


「うわぁ……」

「オーバーテクノロジー過ぎない?」


 姉弟そろって驚嘆の声を上げる。だってさ、剣と(無いけど)魔法の世界じゃんか。だからさ、びっくらこいたわけ。

 GSh-6-30があれば……。

「こう君詳しいね、、ミリオタになったの?」

「いや、峰子さんの受け売り」

「ですよねー」

 一世界史教師が平気に詳しい分けないじゃないか。好きな人もいるだろうけど、生憎僕はそこまで惹かれない。

「紹介状は本物のようだな」

 カンベさんの友人と聞いていたから年配の方がくるかと思ったが、現れたのは40歳ぐらいの不精ひげを生やしたいい男だった。

「俺はリッキー。機会技師だ」

 いい男はそう名乗る。って機会技師? 魔法使い的なのではないのか?

「魔法はとっくに滅んでいる。今この世で魔法を使うとしたら冥界の住民ぐらいだろう。だがその代わりといっては何だが、俺は工学をマスターした。そいつも俺が作りし兵器むすめさ」

 ガトリング砲のことを娘という。この人大丈夫か?

「冥界に行くため旅してるんだって? カンベの爺さんからの紹介だからな。特別に協力してやる。着いてきな」

 リッキーさんに連れられて地下にいく。何があるんだか……。

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