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未来が見えるくま  作者:


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第一話 

小学生のころ。


私は、よく泣いていた。


理由は簡単だ。


いじめ。


廊下ですれ違うと笑われる。


机の中にはゴミ。


体育の時間はわざとボールをぶつけられる。


先生は気づいていない。


気づいていても、何も言わない。


そんな毎日だった。


でも――


あのころから、ずっと気になっていることがあった。


空だ。


校庭にいるときも。


帰り道も。


空のどこかから、ずっと見られている気がした。


ある日、私はそれを見つけた。


クマだった。


茶色いクマ。


黒い帽子をかぶっている。


紫の星がついていた。


クマは何も言わない。


ただ、空から。


ずっと私を見ていた。


――中学生になった。


環境が変われば、人生も変わると思っていた。


でも、そんなことはなかった。


小学生の頃、私を突き落としたあの子たち。


同じ学校にいた。


同じクラスにいた。


そして今日。


私は階段を降りていた。


そのときだった。


「止まって。」


声がした。


振り向く。


階段の上。


あのクマがいた。


私は小さく言う。


「……なに?」


クマは静かに言った。


「このまま降りたら」


少し間。


「君は突き落とされる。」


私は笑った。


「そんなわけない。」


そのときだった。


背後から足音。


私はクマを見た。


そして――


階段の前で止まった。


次の瞬間。


背中を押された。


でも、私は落ちなかった。


一歩も進んでいなかったから。


私はゆっくり振り向く。


そこには、小学生の頃と同じ女の子たちがいた。


驚いた顔をしている。


私は空を見た。


クマは静かに笑っていた。


私は小さく聞いた。


「ねえ。」


少し間。


「明日は何が起こるの?」


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