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5-1【現状】

連勤明けに浮かれて予約を忘れていました.

定時更新って難しい

「落ち着きましたか?」

「ズビッ………はい、すみません……」


どうも、黒歴史製造機エマ……いや、ヘスティアです。


いや、どんな理由があれね?いい歳した大人が、人前で声を上げるほどの大号泣だなんて黒歴史以外の何物でもないんよ。しかも初対面相手とか流石にエグ過ぎる。


しかも、私が泣きじゃくってる間、メーティスさんずっと優しく背中撫でててくれてて……その優しさが身に染みてさらに泣けてしまった。もう本当に穴があったら埋まりたい。なんなら全然穴掘るし。いっそ俺を殺してくれ!!!


「あの……すみません……取り乱しちゃって……」

「謝られるようなことはされていませんよ」


ズルズルの鼻を啜りながら謝れば、そんなイケメンすぎる答えが返ってきた。人間出来すぎでは???いや、人間じゃないのか?


「……少し落ち着いたようでしたら、私からもいくつか質問させていただいてもよろしいですか?」

「グスッ……はい……」


気遣わしげな視線が痛い。いや、もう、あの本当に大丈夫なので!!!さっきのはちょっとしたバグというか、不慮の事故のようなものなので!!!できることならば可及的速やかに忘れていただいて!!!あんだけ大泣きしたせいでなかなか息が整わない自分が憎い。横隔膜のね、痙攣が止まらないの……。


「では率直に聞きますね。ヘスティア様はどこまで現状を把握してらっしゃいますか?」

「??????」


私は何を問われているのだろうか。現状の把握?初対面相手に近年まれに見るガチ泣きを晒してしまったことですかね???それを言葉にしろと???急に厳しいじゃん???さっきまでの優しさどこ行ったの???


私がポカンとしたまま言いあぐねていると、メーティスさんは困ったように笑って再び口を開く。


「では、質問を変えましょうか」

「はい」


そうしてくれると大変助かります!!


「ご自身のお名前がエマだと思っていたのはニンフ、ヘスティア様の言葉で言えば妖精さん達にそう呼ばれていたからでしょうか?」

「はい……てっきり真名を読み取られたんだと思って……」

「先程も気になったのですが、マナを読み取ったところで名前はわかりませんよ。面白い発想ではありますが」

「???」


真名を読み取っても名前は分からない???真名は読み取れるの???というか読み取っても名前はわからないって何???(あざな)とかそういう???何か根本的なところが掛け違っている気がしなくもない。メーティスさんはそんな首を傾げる私のことなどお構いなしに続ける


「では次の質問です、どうしてご自身が、その、串焼きの神だと?」


ねぇ、割とノリで名乗ってたのにこれ改めて聞かれるの恥ずくない???しかも、なんか気まずそうに聞くのやめてもらえる?……いや、笑いこらえてる???


「メーティスさん、様も食べたでしょ?私の串焼き」

「んん……えぇ、今まで食べた何よりも絶品でした。それと私のことはメーティスでいいですよ。話すときも話しにくいのであれば無理に敬語にする必要はありません」


何より絶品という言葉にそうでしょう、そうでしょうと内心大いに頷きながらも、メーティスさんの提案に頷きを止める。敬語どころか、人と話すことにも慣れていないのでその提案は大変魅力的で有難いんだけど、流石にそれを二つ返事で頷くのは、ねぇ?一応初対面なんだし、メーティスさんは私に様付け+敬語なんだし……。


「え、でも……」

「私のこれは癖のようなものなのでお気になさらず」

「じゃあ、お言葉に甘えて……」


私の躊躇いを読み取ったのか、そう言ってくれるメーティスさん……いや、メーティスの言葉に甘える。まぁ、一応ね、様式美のワンラリーはしたし、いっかって。私、順応は早い方です!!


「で、なんだっけ……?」

「串焼きの神についてです」

「あぁ、そうそう。串焼きが何度焼いても絶妙な天才的焼き加減で焼けるので、これはもう私串焼きの神なんじゃないかと思って、みたいな?」

「なるほど……」


あの、神妙に頷くのやめてもらっても?こんなんノリで名乗ってるだけなんだから!!みなまで言わすな恥ずかしい!!しかし今更引くに引けなくなっている!!


「確かにヘスティア様の串焼きは類稀なる才能だと思います」

「あ、ありがとうございます…?」

「ですが、それはヘスティア様が串焼きの神だからではなく、炉の女神だからだと思いますよ」


また出てきた、“ろ”。だから、“ろ”ってなんなんだよ!!そんな疑問を素直にメーティスにぶつけてみる。


「あの、その“ろ”って何?」

「炉の神とは即ち家に宿る火の神です。安心できる場所で大切な人達と火を囲む、それは神も人も変わりません」

「なるほど……?」

「理解していませんね?」


分かるような分からないような……とりあえず五十音の神でないことは分かった。……あれ?私、もしかして串焼きの神よりもっとすごい神なのでは???


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