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4-1【出逢】

また予約を忘れてしまいましたa

よく分からないイキり神と遭遇して早数週間……いや、正確には数ヶ月かもしれない。え?内心イキってたのはお前だろって?記憶にございません!!まぁ、正確な日数は相変わらずよくわからないが、しばらく経ったある日のこと。その日はなんだか妖精さんがいつにも増して賑やかだった。


《ェーマァー!》

《ピュアピュアッ!》

《ムイムイ》

《ミィーサァ!ピュアピュー!》

「どうしたのー?って、ん?」


なんか今聞き慣れない鳴き方してなかった?新しい子でも来たのかなと思ったけど、見渡すかぎり見慣れた色彩しかなく、新たな子が来た訳でもなさそう。あれ?


「なんか今いつもと違う……なんか聞き慣れない……」

《ピュア?》

《キュイキュイ?》

《ミィーサァ?》

「そう!!それ!!」


聞き間違いじゃなかった!!普段ピュアピュア言ってる子がなんか違う鳴き方してる!!ミーサー?みたいな?なにそれどういうことなの。


「ミーサー?って何?」

《キュイキュ!ミィーサァ!》

《ミィーサァ、ピュアピュピュア!》

「なるほど、分からん」


全っ然分からなかった。ただ一つ分かったのはどの鳴き声の子も、ミーサーはミーサーと言う、という事だけ。まるで、私の名前を呼ぶときみたいに……はっ!!私、ひらめいちゃったかもしれない!!


「もしかして:固有名詞」

《ピュア?》

「誰かのお名前?」

《ピュアピュア!》


固有名詞か聞いたら心底不思議そうな顔をして首を傾げられてしまったが、人の名前なのか聞いたら嬉しそうに頷かれた。可愛い。……別に渾身の回答に心底不思議そうな顔されて繊細な心が傷ついた、とかそんなことは全然ないからね。いや、もう本当に全然。私大正解だし!


「で、そのミーサーがどうしたの?」

《ピュアピュア!》

《ピュアピュピュ!》

《ムムムイ!》


必死に何かを訴えてくれるが相変わらず何を言っているのかは残念ながら理解することはできない。今回は汲み取ることも難しい。ごめん、私にはなんて言ってるか分からないよ……。ずっと一緒にいるのにね……。多少は分かるようになるかと思うじゃん?びっくりするくらい分かんない。ピュアピュアとしか聞こえないもん。流石に言語の壁厚すぎない???


《ミュウ、ミュー》


それぞれ何かを訴えかけてくれている妖精さんだったけど、そのうちの一人が私の手を掴んだ。小さな身体で一生懸命しがみついて可愛いね……いや、そうじゃなくて、これは私を何処かに誘導しようとしている……?妖精さんに手を引かれるままに歩き始める。これはもしかしなくてもミーサーのところへ連れて行かれるのでは??


今日は勘が冴え渡っている気がする。ミーサーが何者かは不明だけど、悪い予感とかはしないし、妖精さんが案内してくれるっぽいしついてってみるかーと軽い気持ちで導かれるままに歩みを進める。てくてくと暫く歩いていくと拠点の一つに辿り着くも、そこはスルーして更に歩みを進める。まぁ、確かに妖精さん以外に人影なかったもんね。意外と遠くにいるな?ミーサー。


……あれ?ミーサーは人だよね?いや、神様か。どっちでもいいんだけど、サイズ感的には私と同じくらいでいいんだよね?本当に何も考えてなかったけど、いきなりネームドの妖精さん現る!とかそういうんじゃないよね?それはそれでアツい展開だけど。なんかちょっとドキドキしてきた。


そして、いくつかの拠点を通り過ぎて、とある拠点へとたどり着いたとき、ついに先導していた妖精さんは動きを止める。どうやらようやく目的地に着いたようだ。なんとなく見覚えもかなりあり、比較的新しい拠点な気がする。……いや、基本木ばっかで区別って殆どつかないんだけど。でも、ほらあるじゃん?こんな花が咲いてたとか、大きい石があったとか。


「ここ……?でも、他に人影とかないよなぁ……」


あたりに人の姿は見当たらないし、ガサガサと音もしない。あれ?ここにミーサーがいるんだよね?でも人っぽいのは誰もいない。……ということは?これは?もしや?いよいよ?ネームド妖精さんの登場!?

そんなテンションが上がりかけたその時だった。


「うぅ…………」

「っ!?!?!?!?」


急に聞こえた明らかに妖精さんのものではない唸り声に驚いて、声を出すのも忘れて飛び上がる。いいか、人間本気で驚いた時って声って出ないから。ここテストに出ますよ!


なんて冗談はさておき、唸り声の主を探す。声的にそこまで低く無かったから女の子だと思うんだけど……と思いながらキョロキョロしていれば再び聞こえてくる唸り声。先ほどは驚きが勝りすぎて気づかなかったが、どうやら低い所から聞こえてきているらしい。視線を地面に落とせば、少し先の茂みに何かいた。えっ、なにあれ、確認するの怖い……。でもどうやらそこから唸り声は聞こえているようで……えー、これは流石に確認しないって選択肢ないよね???なんかの罠で近づいた瞬間、秒殺とかないよね???妖精さん達もそんなに警戒してないし大丈夫だよね???信じてるぞ、妖精さん達!!!!


そうして自分を奮い立たせながら恐る恐る唸り声の正体を確認すれば、茶髪でおさげの、顔はよく見えないがおそらく女の子が地面に突っ伏していた……突っ伏していた!?


「大丈夫ですか!?」


この時の私はこの出会いが運命の出会いになるだなんて、知る由もなかった。

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