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1.ゴブリンパラダイス

右も左も緑一色だった。

木、草、そしてゴブリン。

そんな景色を見つめる俺も一匹のゴブリンでしかない。


早朝、起床。


日課にしている筋トレを始める。

ゴブリン達は知能が低いせいか自重トレーニングをしている奴はただ一人としていない。

そう、俺を除いてはな……


「1700……1701……」


朝は腕立て2000回からだ。

人間であれば相当キツい、いや常識を考えれば不可能なトレーニングをゴブリンの体はやり遂げる。

バキバキにエッジの入った上腕二頭筋を眺めた後、そのまま川へ水浴びに行き汗を流す。


転生してからどれくらい経っただろう。

転生者の特権なのか、俺には天の声と会話が出来た。


『なぁ、俺が転生してから何日目になる?』


『現在、転生してから150日が経過しました』


キリが良いな。何かを始めるには丁度良い日な気がする。

それにしても150日か。

月換算で5か月……短いようで色々あった。

群れのゴブリンと争い合い、力によって従わせた。

天の声に自身のレベルを聞きながらひたすらに魔物を狩り、狩って、狩って、狩り尽くした。


レベリングを執拗なまでに繰り返したのはゴブリンという俺の認識では弱小な魔物では異世界で長く生きられないと思ったからだ。


群れのゴブリン達と協力して生きる?まさか……

腐っても俺は元人間だ。ゴブリン達と一生を過ごすつもりは毛頭ない。

一人で生きて行けるだけの力を身に付ける。

それが最初に自分に課した目標だった。


気付いた時には俺の上背は180センチを超えて、一般的なゴブリンの2倍程のサイズにまでなっていた。

顔付きから野性味が消え失せ、造形は人と変わらない。


「もう、ほとんど人じゃないか……」


そして俺は既に人語を操れる。


「よし、今日街に降りる」


俺は決心した。

俺を襲った冒険者から剥ぎ取った仮面と衣服を身に纏う。

深めにフードを被り、腰に剣を携える。

異世界の町並みを見学しに行こう。

バレそうになったら引き返す。

俺の脚力は文字通り人外なので人間では追い付けない。

俺はこの森でかなり強くなったはず……

一抹の不安も感じないのが、強いて言えば不安要素だろうか?


ここまで読んで頂き大変有難う御座います。

評価の方もどうぞよろしくお願いいたします。

次回予告【ゴブリン、獣人を庇う】です。

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