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けれど いまのところ

作者: あまなす

外から

水の流れる音がする

おふとんの中で

耳が思う


水の流れる音は

よく聞いてみると

雨だとわかり

その雨がつくりだす流れで

わたしは

寝ているあいだに

部屋ごと

流されていた


水の流れの行きついた先は

大きな大きな水たまりで

そこでは

光る魚たちや

あんまり光らないイルカたちが

その姿を見せている


思うように

晴れてくれない頭で

あたりを

ぼんやり

見ていると

うさぎがあらわれ

次いで

ペンギンが

よちよちと

からだをゆらせ

歩いてくる


お空では

カモメも

飛んでいる


土のなかには

モグラがいるらしい

はずかしがり屋で

出てこない


夜になると

フクロウが

やってくることも

あるみたい


ペンギンだけは

お話ができるらしく

それらのことを

わたしに

教えてくれた


ここには

ニンゲンは誰も

いないようだ

けれど

いまのところ

あんまり

さみしさは

感じていない


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