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ほら、復讐者  作者: 夜桜紅葉
本編
20/49

ニコちゃん先生2

 前をトコトコ歩くルビンの後について行っていると、他の生徒から声をかけられた。

仲良し二人組のオールとトレイだ。


オールはずっと鼻水を垂らしている元気な奴で、トレイは低学年にしては珍しく敬語を使う礼儀正しい子だ。


オールが俺を指差して言った。

「あー! ニコちゃん先生だ! 一緒に鬼ごっこしよーぜ!」

「先生今ちょっと忙しいから後でね」

「えー! どこ行くの何するのー?」


「すみません先生。ルー君、先生困ってるから。二人でやろうよ」

押しが強いオールをトレイがたしなめる。


「やだー! 教えてくれるまで付き纏う!」

オールはブンブンと首を横に振る。


俺は教えた方が早いと判断して

「ルビンのお父さんとお話があるんだよ」

と答えた。


「ふーん。……ルビンのおとーさんってなんか怖いんだよなぁ。先生大丈夫かよ?」


オールは急にテンションが低くなり、俺の心配までし始めた。


裏稼業の人間はどことなく雰囲気に威圧感でもあるのだろう。

子供たちの間でもルビンの父親、つまり情報屋の息子は怖がられている。


こうなるのを恐れて常にニコニコしていた結果、俺はニコちゃん先生という愛称をつけられてしまったわけだが。


「大丈夫大丈夫。ほら、鬼ごっこしておいでよ」

俺がそう促すと、オールは首を横に振った。


「いや、やっぱやーめた。途中まで先生についていってやるよ! 心強いだろ? レイ君も行くよな?」

「えー。うん。まぁいいけど」


俺は思わず苦笑した。

懐かれているというか舐められているというか。

複雑だ。


「うん。じゃあ途中まで、ね」

「おう。レッツゴー!」

ということでオールたちもついてくることになった。

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