プロローグ
これが処女作です。泥臭くももがいていく主人公が好きで、そんな女の子を書けていけたらなと思います。
皆さんの意見を是非聞かせてください。
私は眠れない。
私は、何も信じることができない。
誰も、信じることができない。
親も、兄妹も、友人だった者も、何もかもが嘘で塗り固められている。
薄明に照らされた部屋を見て思う。
あぁ、もうすぐ朝だ。
私は、今日も眠れない。
プロローグ
私の名前は、ルナリア・マルセイア。
魔法が存在するこの世界で最も大きな国、アルマレイン連合王国。その中でも選りすぐりの魔法使いが選ばれる軍隊、アルマレイン魔道独立部隊にて隊長を務める父と、アルマレイン国王の姪である母の長女として私は生まれた。
私が生まれたとき、周りは大層喜んだそうだ。先に生まれた兄であるアルゲイドよりも魔力が多く、そして、この世界で最初の魔法使いと言われた魔女、アルマレインと同じ銀髪だったのだ。
アルマレイン連合王国の名前にもなっている最初の魔法使いアルマレインは、長きにわたる戦争を美しき銀髪をたなびかせ、大規模広域魔法にて終わらせたという伝説がある。
そのアルマレインと同じ銀髪は、魔法使いの象徴とされている。しかし、銀髪で生まれてくる子供はほとんどいない。まるで、魔法で仕込んでいるのではと思われるほどに。だが時折、銀髪で生まれてくる子供がいる。その子供たちは、いずれも歴史に名を遺す者ばかり。いつしか、銀髪で生まれてくる子供はアルマレインの遺志を継ぐものとされるようになった。
私は、あらゆる者に期待されていた。何といっても、魔道独立部隊の隊長である父と国王の姪である母の子供だ。両親だけでなく、国王、大臣、父の部下、更には国民にまで、まだほんの赤子でしかなかった私に期待を寄せた。
きっと将来は有名な魔女になるだろう、と。
この世界では7歳になると、各町にある教会にて祈りを捧げ神のお告げをもらうことで魔法を使えるようになる。お告げといっても本当に神様が出てくるわけじゃない。祈りを捧げると、魔法陣が浮かび上がり、その魔方陣の色で自身の属性を知り、魔法を使えるようになる。これの理屈は未だに解明されておらず、世界中の学者が今でも調べているらしい。
その7歳になるまで、私は神童と呼ばれてきた。何をさせてもスポンジのごとく物事を覚えていった。そんな私を両親や周りの大人、児童学舎にてできた友人は、いつも褒めてくれた。
それが、私は嬉しかった。嬉しいから、もっと期待に応えたい、すごい魔女になるんだって。そう思ってた。
あの、7歳の誕生日までは.....