1 まさかの異世界転生?
「なつー!起きなさい‼︎いつまで寝てるの。もう8時過ぎてるわよ。学校遅刻するわよ!」
という、お母さんの馬鹿でかい声で毎朝起こされ、ノロノロ準備をはじめる。
私の名前は如月なつ。
ごくごく普通の高校2年生、ただ少しばかりバスケに情熱を注ぎすぎる典型的なアスリート系女子。好きな食べ物は、スイーツ!彼氏なんていたことも無いけど、大好きな親友の、ひなちゃんとあゆちゃん、がいれば問題なし!以上自己紹介終わり。
そうこう言っている間に時刻は8時15分。うん、流石にまずい。
「ご飯は食べるの?」
「このきゅうりだけ持ってくわ。ではでは行ってきます!」
「ちょっと、せめてパンにしなさいよ!なんでよりによってきゅうりなのよ‼︎」
という、お母さんの小言を聞いて出発。うむ、全力でこげば、間に合うよし。そう思って、いつも以上にスピードを出して、坂道を下り、曲がったその時だ。
目の前に大型の飲酒運転のトラックが激突して、私は、5メートル以上飛ばされた。せめて、きゅうりだけでも食べ終わりたかった。
…そこで私の意識は途切れた。
「お嬢様………おき…」
んー、なんか聞こえる。お天道様が向かえにでも来たのかな。でもなんか、ふわふわしていてここにずっといたい気分だわ。バスケの試合の疲れがとれてなかったからかな。
「リーンお嬢様……おき………」
リーンって、誰だろー。んー、だめだ!眠い。
「あとちょっと、あと5分待って」
「リーンお嬢様!おはようございます!起きてください!朝食の時間です。」
んー、うるさい。不愉快
「もうなんなのよー!まだ眠いのに、、、」
ん????え???ちょっと待ってどーいうこと?なんだこのメチャクチャ金持ちそうな屋敷。しかもなんで私のジャージは?あれ?
確か、私、トラックにはねられて、それで死んだはずでは?
あれ、生きてる?なんで?
「ようやくお目覚めになったのですね!おはようございます!」
「ラーナおはよう!」
あれ?なんで私このメイド喫茶のコスプレのお姉さん知ってるんだっけ?あれ?
まさかこれがあの異世界転生ってやつですかね?
なんてこった!!